民生機器向け低迷で23年度3Qは減収減益、ソシオネクスト：通期予想は上方修正（2/2 ページ）

[半田翔希，EE Times Japan]

中国向けがけん引も、特需終了で比率は減少の見込み

　2023年度第3四半期累計の地域別の同期間の売上構成比率は、中国が前年度通期の売上高構成比率から7ポイント増の40％。日本は同6ポイント減の38％、米国は同2ポイント減の14％となった。ソシオネクストの取締役兼執行役員常務の米山優氏は「中国向け製品が依然として多いが、中国におけるデータセンター／ネットワーク向けの特需が落ち着いたため、今後は減少していく見込みだ」と説明した。

　2023年度第3四半期累計のNRE売上高構成比率では、米国向けが前年度通期の売上高構成比率から2ポイント増の47％、中国向けが同4ポイント減の17％、日本向けが同5ポイント減の21％だった。

地域別の売上高構成比率（2017年度〜2022年度および、2023年度第3四半期累計）［クリックで拡大］ 出所：ソシオネクスト

3〜7nmが売上高の4割、NRE売上高の7割超に

　プロセスノード別では、5nmや7nmなど先端プロセスへのシフトが進んでいる。2023年度第3四半期累計の売上高構成比率は、3〜7nmが前年度通期から8ポイント増の41％と4割を超えた。10〜16nmは前年から変化なく16％、20〜28nmは同1ポイント減の21％だ。

　NRE売上高構成比率では、3〜7nmが前年比14ポイント増加し、73％にまで拡大。10〜16nmは同10ポイント減の9％、20〜28nmが同3ポイント減の9％となった。

プロセスノード別の売上高構成比率（2017年度〜2022年度および、2023年度第3四半期累計）［クリックで拡大］ 出所：ソシオネクスト