シリコンキャパシタは、ほかの受動部品を作り込むことで回路基板を形成できるという特徴を備える。複数のキャパシタによるアレイ素子、キャパシタ(コンデンサ)と抵抗を一体化した複合素子、シリコン基板に抵抗とインダクタ、キャパシタを集積化したIPD(Integrated Passive Device)などの事例がある。
シリコンキャパシタの多機能化事例。左はキャパシタアレイ素子とRC複合素子。右は抵抗とインダクタ、キャパシタを搭載したIPD(Integrated Passive Device)基板に応用してプリント基板の回路モジュールを小型化した例[クリックで拡大] 出所:JEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会(2022年7月7日に開催された完成報告会のスライド)半導体レーザー(LD:Laser Diode)のパルス駆動回路には、積層セラミックコンデンサ(MLCC)が使われる。レーザーの出力パルスは出力波形が矩形に近く、時間幅が短く、ピーク出力が高いことが望ましい。しかしコンデンサや配線などの寄生素子により、実際には出力波形は丸みを帯び、時間幅は長く、ピーク出力が低くなってしまう。
そこでMLCCの代わりにシリコンキャパシタを搭載することでパルス駆動回路の物理的な寸法を縮め、寄生素子を減らす。またパルス駆動回路の基板にシリコンのIPDモジュールを導入すれば、出力波形の品質をさらに高められる。
半導体レーザー(LD)のパルス駆動回路に載せるコンデンサを積層セラミックコンデンサ(MLCC)(上図)からシリコンキャパシタ(下図)に変更した例。駆動回路全体を小型化できる[クリックで拡大] 出所:JEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会(2022年7月7日に開催された完成報告会のスライド)⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧
「30年に3000億円規模」のシリコンキャパシター市場、後発ロームが見いだす勝機とは
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3端子貫通型フィルタの接続方法と実装レイアウト
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プロセッサやメモリなどの進化を支えるパッケージ基板Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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