ams OSRAMは「人とくるまのテクノロジー展 YOKOHAMA 2024」に出展し、ドライバーICを搭載したRGB LEDや高精度の静電容量センサーを紹介した。
ams OSRAMは「人とくるまのテクノロジー展 YOKOHAMA 2024」(2024年5月22〜24日、パシフィコ横浜)に出展し、ドライバーICを搭載したRGB LEDや高精度の静電容量センサーを紹介した。
ドライバーIC内蔵のRGB LED「OSIRE E3731i」は、自動車の車内照明において、数百個のLEDによるダイナミックなパターン照明を実現する製品として開発されたものだ。
一般的なLEDでパターン照明を実現するには、外付けのドライバーICを用いる必要があり、LED同士の間隔を広げざるを得ない。間隔を広げると細かなパターンの再現が難しいうえ、配線が複雑になり多層基板を用いる場合もあるため、重量やコストも大きくなる。
一方、OSIRE E3731iは、あらゆるマイコンとの標準シリアルバスインターフェースによる低遅延通信を可能にするドライバーICを内蔵しているため、従来と比べLEDの間隔が狭められ、低コストでより多彩なパターンを表現できるという。また、ams OSRAMが開発したオープンシステムプロトコル(OSP)を使用すれば、最大1000個のLEDをデイジーチェーン接続し、マイコン1つで制御が可能となる。
ブースでは、300個のOSIRE E3731iをデイジーチェーン接続して1つのマイコンで制御するパターン照明のデモを展示した。電源ライン2本とマイコン通信ライン2本、計4本のみの配線で300個がつながっているという。
同社はOSIRE E3731iについて、車室内の空間演出のほか、カーナビと連動して右左折を光で指示したり、測距センサーと連動して後続車の接近を知らせる警告に使用したりと、幅広い用途を想定している。
静電容量センサー「AS8579」は、自動車のハンドルに組み込むと、手離し運転の検出を高精度で行える製品だ。
I/Q復調によって高分解能での検出を実現していて、一般的な静電容量センサーでは難しい手袋やぬれた手での運転も検知できる。そのため、乗用車以外に重機や農機、水上バイク、屋外で利用する機械の安全装置などにも利用を見込めるという。
ブース担当者は「自動車では、EU圏を中心に採用が進んでいる」と話した。
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