2024年度通期の業績予想は、売上高/利益ともに期初の予想を据え置いた。この理由について南出氏は「為替レートの変動が大きく、もう少し様子を見たい。EV(電気自動車)や中国のスマホ向け需要について状況を見極めたい」と説明した。
事業環境認識について、売り上げ面ではAIサーバ向けの部品需要が堅調であるとした。サーバ1基あたりのMLCCの搭載数は、従来のサーバでは2000個程度だが、AIサーバでは1万〜2万個程度になることから、今後も増産による売り上げ増加を見込むという。
モビリティ向けでは、2024年4月時点ではxEV(電動車)を中心に部品需要増加を見込んでいたが、同年7月時点では認識を改め、EV市場の成長率が鈍化しているとした。また、パワーツール市場の在庫調整は継続しているとみている。製品価格の値下がりは同社の想定の範囲内で進行しているが、為替は前提としたレートに対し円安が進行しているという(2024年7月時点の認識)
生産面では、第2四半期以降のスマホの季節性需要増に向けて増産を予定しているほか、リチウムイオン二次電池の生産調整を継続するという。
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