メディア

シールド不要の磁気位置センサーで自動車電動化を推進 ams OSRAMSiPで高温環境にも対応(2/2 ページ)

» 2024年11月21日 10時55分 公開
[浅井涼EE Times Japan]
前のページへ 1|2       

外乱磁場対策のシールドが不要

 自動車にはモーターや大電流のワイヤハーネスが多く搭載されるため、自動車向けの磁気センサーでは外乱磁場への耐性が重要視される。ams OSRAMの磁気位置センサーは作動測定原理を用いているため、外乱磁場の影響を受けないという特徴がある。通常の磁気位置センサーでは外乱磁場への対策としてレアアースなどを用いた高コストなシールドを用いるが、同社製品ではそれが不要になる。システムコストを削減し、全体のサイズも小さくできる。

外乱磁場への耐性を有するためシールドが不要 外乱磁場への耐性を有するためシールドが不要[クリックで拡大]出所:ams OSRAM

 センサーICと受動部品などを統合したSiP(System-in-Package)構造のため、プリント配線板を用いずに抵抗溶接でハーネスやコネクターに接続でき、高温になる部分にも使用できる。

 デュアルダイパッケージも用意していて、冗長性を担保してASIL-Dの用途にも対応する。

SiP(System-in-Package)構造のメリットデュアルダイパッケージのメリット SiP(System-in-Package)構造(左)とデュアルダイパッケージ(右)のメリット[クリックで拡大] 出所:ams OSRAM

 大河氏はams OSRAMの磁気位置センサーのラインアップについて「欧州に本社を持つメーカーとしてドイツを中心に多くの自動車関連メーカーと取引し、早い段階から機能安全規格をサポートしてきた。ステアリングやトランスミッションなど、高い安全性が要求される用途にも対応できる」と語った。

 ams OSRAM ジャパンは今後、車載向けを中心に、産業機器や医療機器向けでも磁気位置センサーの展開を強化していくという。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.