アプライド マテリアルズは、より大型のガラス基板を用いてOLED(有機EL)ディスプレイを製造できる「MAX OLEDソリューション」を発表した。第8世代(G8)以降の大型ガラス基板を用いてタブレットやPC、TV向けOLEDディスプレイの製造が可能となる。
アプライド マテリアルズは2024年11月、より大型のガラス基板を用いてOLED(有機EL)ディスプレイを製造できる「MAX OLEDソリューション」を発表した。第8世代以降の大型ガラス基板を用いてタブレットやPC、TV向けOLEDディスプレイの製造が可能となる。
OLEDディスプレイは、高画質で軽量かつ形状などの自由度が高く、耐久性も優れている。このため、スマートフォンなどへの搭載が進んでいる。ただ、大型ガラス基板を用いる場合には、製造プロセスを工夫しないと表示品質が劣化するなど、課題もあった。
MAX OLEDソリューションは、特殊設計のマスクレスプロセスにより、ピクセル一つ一つを個別に成膜し封止する新たな技術を採用した。この技術によって、位置ずれのない正確なピクセル処理が可能となり、従来に比べOLED材料の成膜量は単位面積当た2倍以上となった。さらに、OLEDディスプレイの輝度は3倍に、解像度は2.5倍に、それぞれ向上する。その上、ディスプレイの消費電力は30%以上減少し、寿命は最大で5倍に延びるという。
MAX OLEDソリューションは、ディスプレイ用ガラス基板の搬送からOLED成膜、OLED封止など複数の製造工程を統合的に行える一体型の高真空システムである。空気や湿気などの外部環境からOLED材料を保護するとともに、パーティクルの発生を抑制することで、OLEDディスプレイの特性や歩留まりの向上などに貢献できるとみている。
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