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nanoSIMの37分の1、「世界最小」eSIMをInfineonが開発28nmプロセス採用

Infineon Technologiesが「世界最小」(同社)というGSMA規格「SGP.22 v3」準拠のeSIMソリューションを開発した。スマートウォッチをはじめとしたウェアラブルやスマートフォン、タブレットなどの民生デバイス向け。サイズは1.8×1.6×0.4mmで「PCBスペース要件をnanoSIMの37分の1、SIMの130分の1に削減できる」(同社)としている。

» 2025年01月28日 09時30分 公開
[永山準EE Times Japan]

 Infineon Technologies(以下、Infineon)は2025年1月27日(ドイツ時間)、「世界最小」(同社)サイズというGSMA規格「SGP.22 v3」準拠のeSIMソリューション「OPTIGA Connect Consumer OC1230」を発表した。スマートウォッチをはじめとしたウェアラブルやスマートフォン、タブレットなどの民生デバイス向け製品。サイズは1.8×1.6×0.4mm(WLCSP)で「PCBスペース要件をnanoSIMの37分の1、SIMの130分の1に削減できる」(同社)としている。

OPTIGA Connect Consumer OC1230のイメージ。nanoSIMと比べると37分の1のサイズだとしている OPTIGA Connect Consumer OC1230のイメージ。nanoSIMと比べると37分の1のサイズだとしている[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

 OPTIGA Connect Consumer OC1230では、28nmプロセス技術を採用していて、現在市販されている既存eSIMと比較し消費電力を最大50%削減できるという。セキュリティアーキテクチャはArm v8およびInfineonの「Integrity Guard 32」テクノロジーを採用していて、消費電力を抑えつつ性能を向上。市場されている既存eSIMと比較して、性能/消費電力比を25%向上できるといい、同社は「性能を損なうことなくバッテリーの寿命を延ばせる」と説明している。

 同製品は1.8×1.6×0.4mmのチップスケールパッケージおよび、X2QFN20(3.0×3.0×0.3mm)パッケージを用意。最大1Mバイトのメモリを搭載し、複数のネットワーク事業者プロファイルに加え、追加のアプリケーションやユーザーデータを記録可能だ。SGP.22 v3準拠でリモートSIMプロビジョニング(RSP)やMEP(Multiple Enabled Profiles)をサポート。ユーザーは、複数のモバイルネットワークオペレータープロファイルをダウンロードして保存し、複数のプロファイルを同時にリモートで有効にできる。

 このほか、コモンクライテリア「EAL6+」認定を受けているセキュリティコントローラープラットフォーム上に構築された同製品は、「GSMA SGP.25」で規定されている「BSI-CC-PP-0100-2018」準拠のセキュリティ評価を受けていて、ポスト量子暗号(PQC)にも対応しているという。

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