ルネサス エレクトロニクスがWolfspeedの財務再建に関する再建支援契約を締結した。これに伴い、ルネサスは2025年12月期第2四半期連結決算において、最大約2500億円規模の損失を計上する可能性があるとしている。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2025年6月23日、米Wolfspeedおよびその主要債権者と、Wolfspeedの財務再建に関する再建支援契約(Restructuring Support Agreement)を締結したと発表した。これに伴い、ルネサスは2025年12月期第2四半期連結決算において、最大約2500億円規模の損失を計上する可能性があるとしている。なお、業績予想については、Non-GAAPベースで売上や利益率を開示し、純利益の予想は開示していないことから、2025年4月24日に発表した第2四半期業績予想に変更はないとする。
ルネサスは2023年7月、Wolfspeedと10年間の炭化ケイ素(SiC)ウエハー供給契約を締結したと発表した。それに伴い、約20億米ドル(約2920億円)の預託金を提供。その後、契約修正を経て、預託金の総額は20.62億米ドル(約3011億円)に達していた。
しかし、電気自動車(EV)需要の低迷などからWolfspeedの業績は悪化。同社は2025年5月の決算発表にて法的再建手続きを実施する旨を公表した。
こうした状況を受け、両社は再建計画について協議を重ねていたという。これにより、ルネサスが提供した預託金は、Wolfspeedの転換社債、普通株式および、新株予約権へと転換される。この再建計画は米国連邦倒産法第11章(チャプター11)に基づいて実施され、裁判所の認可を経て2025年9月末までに効力発生が見込まれている。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)
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