2025年度第1四半期業績を詳しく見ると、製品売り上げは、為替影響(−16億円)があったほか、2024年度後半からの顧客在庫調整の影響や、データセンター/ネットワーク分野での中国通信機器関係や産業機器分野を中心にとした減収があり、前年同期比164億円減で着地した。地域別では中国需要の減少によって、中国向けを中心に減収となっている。
設計開発段階に顧客から対価として受け取る売り上げである「NRE売り上げ(Non-Recurring Engineering)」も、為替影響(−5億円)があったほか、前年同期に集中した北米の車載向けの反動などから、全体では前年同期比19億円減となった。ただ、データセンター/ネットワーク分野を見ると、前年度の新規獲得商談によって増収となったという。
営業利益は製品売り上げ減少に伴う製品粗利益の減少(−72億円)やNRE売り上げの減少(−13億円)および円高による為替影響(−6億円)によって、前年同期比88億円減となった。
2025年度第1四半期売り上げの内訳をアプリケーション別にみると、中国の通信関係の製品売り上げ減少に伴い、データセンター/ネットワーク分野の比率が低下している。一方でNRE売り上げは、データセンター/ネットワーク分野が新規商談獲得拡大によって比率が高まっている。地域別では、製品売り上げは中国向けの比率が引き続き減少し19%にまで下がった。NRE売り上げは、前年度に獲得したデータセンター/ネットワーク分野での新規商談獲得もあり、米国向けが高水準を維持している。
プロセス別では、売り上げ/NRE売り上げともに先端テクノロジー向けの比率が高い水準を維持。NRE売り上げは3〜7nmプロセスが86%となっている。また、5nm以下が全体の過半を占めているという。
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