東レは、次世代半導体パッケージに用いられるガラスコア基板の加工に適した「ネガ型感光性ポリイミドシート」を開発した。再配線のための微細加工と貫通ビア電極(TGV)の樹脂充填を同時に実現でき、加工工程の短縮とコスト削減が可能になる。
東レは2025年12月、次世代半導体パッケージに用いられるガラスコア基板の加工に適した「ネガ型感光性ポリイミドシート」を開発したと発表した。再配線のための微細加工と貫通ビア電極(TGV)の樹脂充填を同時に実現でき、加工工程の短縮とコスト削減が可能になる。
データセンターなどに向けた最新の半導体デバイスでは、より高い性能が求められている。これを実現する手法の1つとして、種類が異なる複数のチップを1つのパッケージに集積する技術が注目されている。ここで用いられるパッケージ用基板では、大型サイズや高密度配線への対応が求められている。
こうした中で注目されているのが、平たん性や電気特性に優れたガラスコア基板だ。ただ、レーザーを用いた従来の加工法では再配線層の微細加工が難しく、熱応力でガラスの割れが生じることや、50μm以下の微細なビアに銅を充填するために長時間を要するなど、実用レベルでは課題もあった。
新たに開発したネガ型感光性ポリイミドシートは、フォトリソグラフィーによる加工を行うことで微細な配線が形成できる。具体的には、厚み10μmで直径10μmのビア加工が可能となった。また、ポリイミドの樹脂設計により、熱硬化時の加熱収縮をゼロに抑えた。その上、ポリイミドの弾性率を従来の約3分の2に抑え、熱応力によるガラスの割れも低減している。
TGVの加工プロセスでもコスト削減を可能にした。具体的には、ボイドレスで樹脂を充填できるようシートの溶融粘度を従来品に比べ約100分の1になるよう設計した。これにより、銅をコンフォーマルめっきしたTGVに、通常の加熱ラミネートプロセスで樹脂を充填することが可能となった。10μm以下の微細なビア加工に対応する。
ネガ型感光性ポリイミドシートは、既にサンプル品の提供を始めた。2026年度にも量産を開始する計画だ。
ペロブスカイト太陽電池の受託分析サービスを開始
極薄の先端半導体チップを高スループットで実装、生産効率10倍
PLP対応の高精度実装装置を開発 チップレットを後押し
150℃耐熱の高耐電圧コンデンサー用フィルムを開発、東レ
光半導体をシリコン基板上に高速実装、東レが開発
ハイブリッドボンディング対応の新たな絶縁樹脂材料を開発、東レCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング