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TSMCが設備投資増額へ、26年は最大560億米ドル7〜8割は先端プロセスに(1/2 ページ)

TSMCの2025年第4四半期(10〜12月)業績は、売上高が1兆460億9000万ニュー台湾ドル(337億3000万米ドル)で、前年同期比20.5%増、前四半期比5.7%増。純利益は5057億4000万ニュー台湾ドル(160億1000万米ドル)で、前年同期比35.0%増、前四半期比11.8%増だった。同社はまた、2026年、520億〜560億米ドルを設備投資に充てる計画も明かした。

» 2026年01月16日 11時00分 公開
[永山準EE Times Japan]

 TSMCは2026年1月15日、2025年第4四半期(10〜12月)の業績を発表した。売上高は1兆460億9000万ニュー台湾ドル(337億3000万米ドル)で前年同期比20.5%増、前四半期比5.7%増。純利益は5057億4000万ニュー台湾ドル(160億1000万米ドル)で、前年同期比35.0%増、前四半期比11.8%増だった。AI向け先端半導体の需要がけん引した。同社はまた、2026年に520億〜560億米ドルを設備投資に投じる予定も明かした。

最先端プロセス技術に対する強い需要

 売り上げ総利益率は62.3%、営業利益率は54.0%、純利益率は48.3%だった。TSMC シニアバイスプレジデント兼最高財務責任者(CFO)のWendell Huang氏は「第4四半期業績は、最先端プロセス技術に対する強い需要に支えられた。2026年第1四半期も、最先端プロセス技術に対する需要の継続的な強さが当社の事業を支えると予想している」とコメントしている。

TSMCの業績[クリックで拡大] TSMCの業績[クリックで拡大] 出所:TSMC

 2025年第4四半期の売上高をプロセスノード別に見ると、5nm世代が全体の35%で最大の割合を占めるが、3nmが28%に拡大している。また7nmも14%となっていて、7nm以降の先端プロセスが売上高全体の77%を占めた。2025年通期では5nmが36%、3nmが24%、7nmが14%だった。2024年は5nmが34%、7nmが17%、3nmは18%であり、3nmの割合が増加していることが分かる。

プロセスノード別の売上高プロセスノード別の売上高 左=2025年第4四半期のプロセスノード別の売上高/右=2025年と2024年通期のプロセスノード別の売上高[クリックで拡大] 出所:TSMC

 用途別でみると、2025年第4四半期は高性能コンピューティング(HPC)が全体の55%を占め、スマートフォンが32%で続いた。前四半期と比べHPCの売上高は4%、スマホは11%増加した。2025年通期でみると、売り上げに占める割合ではHPCが58%、スマホが29%だった。売上高はHPCが前年から48%の成長を見せている。

プロセスノード別の売上高プロセスノード別の売上高 左=2025年第4四半期の用途別売上高と前四半期比の増減/右=2025年の用途別売上高前年比の増減[クリックで拡大]出所:TSMC

「顧客の成長を支える」最大560億米ドルの設備投資へ

 2026年第1四半期(1〜3月)の売上高は346億〜358億米ドル程度を見込んでいる。なお、為替レートは1米ドル=31.6台湾ドルの前提だ。売上総利益率は63〜65%、営業利益率は54〜56%と予想する。

 TSMCは、2026年の設備投資額として520億〜560億米ドルを見込んでいるという。同社は「われわれは、強力なテクノロジーリーダーシップと差別化によって、5G、AI、HPCといった業界のメガトレンドがもたらす、複数年にわたる構造的な需要を確実に捉える態勢を整えている」と説明。2025年にも設備投資額を2024年の298億米ドルから409億米ドルに引き上げたが、「2026年も顧客の成長を支えるための投資を継続する」と述べた。なお、設備投資予算の70〜80%は先端プロセス技術に充てる計画だ。このほか10%を特殊技術に、10〜20%を先端パッケージング、テスト、マスク製造などに投じるという。

 TSMCの会長兼CEOであるC.C. Wei氏は「2025年はAI関連の需要が年間を通じて堅調に推移した一方、非AIエンドマーケットセグメントは調整局面を経て、緩やかな回復を見せた」と言及。同社が提唱する「ファウンドリー2.0」分野は前年比16%増となったが、「われわれの強力な差別化技術と幅広い顧客基盤に支えられ、ファウンドリー2.0の成長率を上回った」と語った。

 2026年は関税政策の影響や部品価格の上昇、消費者関連および価格に敏感なエンドマーケットセグメントにおける潜在的なリスクと不確実性を認識しているとし、「事業計画においては慎重な姿勢を保ちつつ、ビジネスの基盤強化に注力し、競争優位性をさらに高めていく」と説明。そのうえで「2026年のファウンドリー2.0分野は、堅調なAI関連需要に支えられ、前年比14%の成長を見せると予測している。当社は、最先端特殊プロセス技術および先進パッケージング技術に対する強い需要を背景に、その成長率を上回る業績を維持できると確信している」とした。

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