図3は、Apple Watch 10と11のモールドを除去したSIP内の比較である。メインのプロセッサや電源系はほぼ同じものが流用されている。一番の差は広域データ通信、LTEモデムと5G Redcapの置き換わりだ。LTEモデムはSeries 3ではQualcommが採用され、Series 4からIntelの「XMM7420」が採用されている。2019年にIntelのモバイル事業がAppleに買収されてから、同XMM7420が2024年まで採用されていた。2025年は7年ぶりのモデム変更となっている。7年の差は面積に表れている。28nmで製造されたLTEモデムチップは、最新の5G Redcapでは6nm。占有面積はおおよそ4分の1で、微細化の効果は明らかだ。空いた分はキメの細かい電源制御などに割り当てられている。
表1は歴代のApple WatchのSIPとメインプロセッサの様子である。2〜3年サイクルでSIPの形状やプロセッサが置き換わっている。過去のサイクルから、2026年モデルのApple Watch Series 12はプロセッサが置き換わる可能性が高いと思われる。
図4は2025年10月に発売になったGoogleのスマートウォッチ「Google Pixel Watch 4」の様子である。Googleはオーソドックスな基板に機能チップを搭載する形状を用いている。
図5はGoogle Pixel Watch 4の主要チップの様子である。Google開発の通信チップ(Ultra WidebandとNFC)とQualcommのSoC(System on Chip)「Snapdragon W5(以下、W5)」が搭載されている。QualcommのW5は最新のAndroid Wear OSに対応し、Google以外にも採用される代表的なスマートウォッチプロセッサだ。POP(Package On Package)でメモリを積層し、プロセッサ側はデジタルとアナログを分離した2シリコン構成になっている(図5右下)。製造プロセスはSamsungの 4nm。CPU、GPU、LTEを搭載する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング