携帯電話市場において、Appleの強さが際立っている。同社は2011年第2四半期にこの市場で生み出された営業利益のうち実に57%を占め、2位に続くSamsungの18%を大きく引き離した。
投資会社であるカナダのCanaccord Genuityでアナリストを務めるT. Michael Walkley氏によると、「2011年第2四半期の世界携帯電話市場において、Appleは、シェアがわずか5.4%にもかかわらず、営業利益は実に57%を占めている」という。
Canaccord Genuityによると、2011年第2四半期におけるAppleの携帯電話事業の営業利益は、約46億6000万米ドルだった。これは、世界の携帯電話市場で生み出された営業利益の57%に相当するという。一方、第2位に続くSamsung Electronicsの営業利益は14億9000万米ドルで、全体の約18%を占めている。
Walkley氏は、2011年8月1日に発表した報告書の中で、「スマートフォン市場でシェアを拡大している機器メーカー各社は、携帯電話市場全体の営業利益に占める割合も大きく伸ばしている。Samsungや台湾のHigh Tech Computer(HTC)は2011年第2四半期に、『Android』を搭載したスマートフォンのシェアを大きく伸ばしたことにより、営業利益のシェアも拡大した」と述べている。
Walkley氏によると、この他にもMotorola MobilityやSony Ericsson Mobile Communications、LG Electronicsといった端末メーカーが製品ラインアップの組み替えを進めており、各社がそれぞれ多彩なAndroidスマートフォンを取りそろえつつあるという。
また同氏は、各社の決算報告書などを元に、「2011年第2四半期はスマートフォンの売れ行きが好調で、前期比および前年同期比で平均小売価格が上昇する結果につながった」と指摘する。さらに、「AppleやAndroidスマートフォンのエコシステムは、消費者や開発者の間にどんどん浸透している。従って、これらのスマートフォンは引き続き市場シェアを拡大していくだろう」と述べている。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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