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電動化だけじゃない、自動車に押し寄せる2つの「電化」の波ITmedia Virtual EXPOレビュー

2012年3月6日まで開催されている「ITmedia Virtual EXPO 2012」の特別講演に、国内有数の自動車部品メーカー・日立オートモーティブシステムズで車載情報機器関連事業を統括する篠崎雅継氏が登壇。電動化だけにとどまらない「電化」がもたらす自動車の変革を語る。

» 2012年02月21日 07時30分 公開
[EE Times Japan]

 2011年は、自動車の電動化が大きく進展した一年として記憶されるだろう。電気自動車では三菱自動車の「i-MiEV」や日産自動車の「リーフ」の市場導入が本格化。ハイブリッド車も、トヨタ自動車が「アクア」や「プリウスα」、ホンダが「フィット」や「フリード」といった多車種展開を一気に進めた。プラグインハイブリッド車「プリウス プラグインハイブリッド」の一般販売も、2012年早々に始まっている。

 しかし、2011年に進展したのは電動化だけではない。カーナビゲーションシステム(以下、カーナビ)をはじめとする車載情報機器にもさまざまな革新がもたらされた。その代表となるのが、先述した電気自動車のリーフである。これまで自動車といえば、ネットワークとの接続を前提としないスタンドアロン型の製品だった。しかし、リーフでは、常時接続ための通信モジュールを標準装備しており、最寄りの充電器の位置を知らせるなど、クラウドを用いたさまざまなサービスを受けられるのだ。

「リーフ」の情報システムを開発

 このリーフに搭載されている、カーナビや通信モジュール、クラウドサービスの情報システムの開発を担当したのが日立オートモーティブシステムズだ(関連記事)。今回の特別講演に登壇する篠崎雅継氏は、同社で車載情報機器関連事業を扱うCIS(Car Infotainment System)事業部長を務めている。篠崎氏は、日立グループ内でワークステーションやPCなどの情報システム関連の事業に長く携わってきた。2003年に、畑違いと言ってもいい日立オートモーティブシステムズに移ったのは、情報システムの専門家として車載システムの情報化を進める原動力になると期待されてのことだ。その成果となるのが、リーフの車載情報機器、クラウドサービスである。

 講演は、自動車/環境ジャーナリストの川端由美氏との対談形式でお送りする。「電動システムに代表される電動化と車載情報機器の進化、自動車に押し寄せる2つの『電化』の波は今後どのような変革をもたらすのか」――川端氏の問いに対する篠崎氏の回答を一部紹介しよう。

対談にのぞむ日立オートモーティブシステムズの篠崎雅継氏 左の写真は、対談にのぞむ日立オートモーティブシステムズの篠崎雅継氏。右の写真は、篠崎氏と川端由美氏の対談の様子である。

 「グローバルの自動車販売数は今後30%増える。そのうち10%分は電気自動車。だから電気自動車に注目が集まっている」「モーターや電池の価格が低下しても国内自動車業界は制御システムの優位性で差異化できる」「現行の電気自動車は走行距離の面で力不足。その弱点を情報システムでサポートする」「“ビッグデータ”は自動車分野でも注目されている」「ネットワークにつながることによりセキュリティ技術も重要になる」「トヨタ自動車がマイクロソフトと協業する時代。他にも多くのITシステムベンダーが電気自動車関連事業に参入し始めている」「家電製品も情報家電と呼ばれるようになった。自動車でも同じことが起こる」……。


 興味をも持たれた方はぜひ、ITmedia Virtual EXPO 2012に登録(無料)していただき、篠崎氏と川端氏の対談に耳を傾けてほしい。

 また、今日2月21日からは、「Kinect for Windows」が当たる来場者キャンペーンも始まっている。「次世代エンベデッド EXPO」に登録し、「Windows Embedded 特設パビリオン」に来場した参加者から抽選で当たる。2月27日まで限定のキャンペーンなので登録はお早目に。

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