インテルは、視線やジェスチャでPCなどの画面を操作するデモンストレーションを披露した。マウスやキーボードに代わるこうした新しいUI(ユーザーインタフェース)を採用したPCは、介護福祉分野や医療分野でニーズが高いという。
インテルは、「CEATEC JAPAN 2013」(2013年10月1日〜5日、幕張メッセ)でジェスチャや視線でPCを操作するデモンストレーションを行った。
下の画像は、視線で画面を操作するデモである。ディスプレイの下部に搭載されている赤外線カメラでユーザーの黒目の動きを追っている。視線の動きを追うアイトラッキング技術を手掛けているのは、スウェーデンのTobii Technologyだ。
スクロールやページめくりなどを視線で行うことができる。インテルの担当者は、「手に障害を持つ方も、これならPCを操作できる。また、一部の病院では、外科医が手術中にPCを視線で操作して、カルテやレントゲンのデータを確認するといった実証実験も行われている。この他にも、例えば料理中に、タブレット端末に表示したレシピのページを視線でめくるなど、想定できる用途はさまざまだ」と述べる。
ジェスチャを使ってPCを操作するデモも行われた。こちらも上記と同様、端末に内蔵した赤外線カメラで手の動きを読み取っている。
インテルの担当者によれば、「近いうちに、視線で操作する技術を搭載したPCが市場に投入されるだろう」という。「PC分野では、マウスとキーボード以外のUIの利用になかなか踏み込もうとしなかったので、スマートフォンなど携帯電話機に比べてUIの発達が遅れている。ただ、介護分野や医療分野、ゲーム分野などで、音声、ジェスチャ、視線を使ったUIのニーズは高いので、さまざまなUIを組み合わせてPCの使い勝手を向上していくことが重要だ」(インテル)。
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