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視線でタブレットを操作、進化を続けるUICEATEC 2012

視線で電子書籍のページをめくり、画面上の地図を動かす――。マウスや指に代わる新しいユーザーインタフェース(UI)の1つとして、NTTドコモや富士通は、視線でタブレット端末やPCを操作するデモンストレーションを行った。

» 2012年10月03日 19時54分 公開
[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 マウスやキーボード、指に代わる新しいユーザーインタフェース(UI)が登場している。その1つとして、「CEATEC JAPAN 2012」(2012年10月2日〜6日、幕張メッセ)では、視線でタブレット端末やPCを操作するデモンストレーションが披露されていた。

 NTTドコモのブースでは、視線で操作できるタブレット端末「i beam」の体験コーナーがひときわ注目を集めていた。

 i beamは、赤外線を照射する装置とカメラを収めたモジュールを本体の下部に搭載しており、これで目の動きを追っている(アイトラッキング技術*1)。目に赤外線を当てることで、カメラが目の動きを追尾しやすくなるという。

*1)アイトラッキングの技術開発を手掛けるスウェーデンのTobii Technologyの技術を採用している。

左は、視線で操作して画像保存フォルダを開き、画像を表示したところ。画面中央にある緑色の点が、ユーザーが見ている場所になる。右は、電子書籍のページをめくろうとしているところ。視線(緑色の点)を画面左下に動かすと、次のページに進むことができる。(画像はクリックで拡大)
デモの様子。電子書籍のページをめくっているところである。(画像はクリックで拡大)

 NTTドコモの担当者によると、「商品化するための課題としては、モジュールの小型化とアイトラッキングの精度の向上が挙げられる。将来的にスマートフォンにもこの技術を搭載することになるとしたら、いかにモジュールを小さくするかが鍵になる」という。

視線で地図を動かす

 富士通は、PCのディスプレイ上に表示した地図や画像を視線で動かすデモを行った。ディスプレイの下部に、赤外線LEDとCMOSカメラを搭載した視線検出センサーを取り付けている。赤外線を目に当てて目の動きをCMOSカメラで撮影する。撮影した画像をソフトウェアで解析することにより、ユーザーが見ている位置と、視線が動く方向を計算しているという。

デモの様子。記者が体験したところ、比較的正確に目の動きを追尾していたが、地図が動くスピードがやや速く、目が回る感じがした。
ディスプレイの下部の、ピンク色に光っている場所に赤外線LEDがある。この写真では視認できないが、赤外線LEDの左側にCMOSカメラがある。
CEATEC JAPAN 2012特集

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