同研究グループでは、2K画像を4K画像に変換するデモを、市販の4K対応テレビに搭載する超解像技術で処理した画像と比較する動作デモも公開した。
合志氏は、「近く学会での発表を予定しているが、人による視聴評価試験により、われわれの超解像技術で処理した画像は、元の画像よりもボケ感のないクッキリとした鮮明な画像と、はっきりと認識されているという定量的な結果を得ることもできている」とする。
そしてこのほど、独自超解像技術を4K映像から8K映像への変換に適用することに成功した。「4Kから8Kへの変換は、2Kから4Kへの変換よりも、元画像の画素が小さく、ノイズ成分も多いので難易度は上がる。今回、4K→8K変換向けにチューニングを行うことで実現した」(合志氏)とする。変換に用いたハードウェアは、「2K→4K変換」と全く同じものを使用。「処理に必要なハードは、一般的に入手できるFPGA1つに収まる程度で、至って簡単」という。
画質面、コスト面など総じて、従来技術よりも優れた超解像技術として、1年前に発表し、今回は4K→8K変換対応も実現したものの、この超解像技術を採用したテレビメーカーは存在しない。
合志氏は、「日本国内のテレビメーカーは、われわれの超解像技術に関心を示し、採用を検討することもあるが、結局は“社内でも似たような技術を開発しているから”という理由だけで、見送りになる。こちらからメーカー内の技術と勝負したいと申し出ても、メーカー側は“社内に軋轢(あつれき)を生むだけ”と拒まれてしまう」と、国内テレビメーカーの対応を嘆く。
ただ、それでも合志氏は、「日本の映像産業への貢献を目指している。われわれの特許、知財の提供先は、日本の企業を優先したい」と強調した。
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