ミクロナスは、高い精度で回転角度や直線位置を検出できるホールセンサー「HAL 37xy」などを「人とくるまのテクノロジー展2014」でデモ展示した。ホール素子の改良により検出精度が高まり、計測エラーなどを改善することができる。
ミクロナスは、「人とくるまのテクノロジー展2014」(2014年5月21〜23日、パシフィコ横浜)において、高い精度で回転角度や直線位置を検出できるホールセンサー「HAL 37xy」などをデモ展示した。ホール素子の改良により検出精度が高まり、計測エラーなどを改善することができる。
HAL 37xyは、X軸成分とY軸成分の磁界を計測する2個の縦型ホール素子と、Z軸成分の磁界を計測するための水平ホール素子1個で構成される「ピクセルセル」が組み込まれている。これらの縦型ホール素子と水平ホール素子で検出した磁界強度を基に、360°の回転角度や直線位置を計測する。
HAL 37xyは、ホール素子の改良により、±20mTの磁力で動作することができる。これまでの「HAL 36xy」や「HAL 38xy」に比べて、角度計測のエラーが30%改善された。位置検出の最大絶対角度誤差も1.5°以下となった。センサーと磁石間のギャップ変化や、磁石の劣化などに対する影響も低減できるという。例えば、「10mmの磁石を使った場合、センサーとのギャップ幅が15mmとなっても計測することができる。直線位置検出は1つの磁石で40mmまで行うことが可能となった」(説明員)と話す。
また、エラー検出機能と自己診断機能を内蔵しており、断線検出や出力時の短絡保護、シグナルパスやメモリ環境の内部セルフテストなどを行うことができる。用途としては、自動車のギアボックスのクラッチ位置検出や車高検出、スロットル位置検出、ターボアクチュエータなどに適しているという。
この他、ISO26262準拠のホールスイッチ「HAL 15xy」も展示した。通常電流が1.6mA、最大2mAで動作する。電源電圧は2.7〜24Vに対応する。ESD耐圧は8kVである。動作温度範囲は−40〜150℃と広い。
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