ルネサス、2015年度内にSOTB採用マイコンを製品化へ――消費電力1/10以下、0.4V駆動品も可能に : プロセッサ/マイコン (2/2 ページ)
同開発プロジェクトは2015年2月に終了するが、開発プロジェクトの成果を生かし、「1年以内を目標に製品化する予定」(同社執行役員常務兼第二ソリューション事業本部長 横田善和氏)という。SOTBを導入する製品については、現在検討中だが「恐らくマイコン製品から適用することになるだろう」(横田氏)と示唆。低リーク電流で高速動作が行えるSOTBの利点を生かしやすいウェアラブル機器向けマイコンなどから応用される見込みだ。
ルネサスでは「SOTB自体は、微細化に対応する技術だが、製品化時はマイコンのプロセスとして価格競争力のある65nmプロセスを採用することになるだろう。既に、300mmウエハー65nmプロセス製造ラインでSOTBの試作を実施していることもあり、垂直立ち上げを図りたい」としている。
プライベートイベント「DevCon JAPAN in OSAKA」で披露されたSOTBトランジスタのデモ。0.6Vを下回る駆動電圧で動作させた
動作電圧0.4V以下を実現する技術を開発、スマホの消費電力も1/10になる!?
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と超低電圧デバイス技術研究組合(LEAP)は、動作電圧が0.4V以下のロジックLSIやメモリを実現できる技術を開発した。これらの技術を使ったLSIを搭載した機器は、消費電力を1/10に低減できる可能性がある。
業績回復で、成長に舵を切る「新生・ルネサス」を大阪でアピール
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2015年1月29日、大阪市でプライベートイベント「Renesas DevCon JAPAN in OSAKA」を開催し、ユーザーら400人以上に、業績回復しつつある事業の状況と、新たな成長に向けた製品開発動向を説明した。
そもそも「マイコン」って何?
マイコンを使いこなすために知っておくべき基本用語を毎回1つずつ取り上げて解説する新連載がスタート!! 第1回目の今回は、「そもそも“マイコン”って何?」という問い掛けから、マイコンの実態や応用分野、具体的な働きについて紹介します。
ST、28nm FD-SOIチップの生産準備を完了
STは、28nmプロセスを適用したFD-SOIの試作品を生産する準備が整ったと発表した。同社は、「FD-SOIは、プレーナ型バルクCMOSやFinFET CMOSなどに比べて、性能や消費電力、製造性の間のトレードオフが少ない」と主張している。
ルネサス、2018年に28nm世代フラッシュマイコンを製品化へ
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2014年2月18日、28nmプロセス対応マイコン内蔵用フラッシュメモリ技術を、「世界で初めて開発した」と発表した。
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