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損失25%オフの高効率モーター実現へ2つの評価装置を開発――NEDOとMagHEMテスト/計測(2/2 ページ)

» 2015年04月13日 15時30分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]
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応力を加えた際の磁気特性を定量評価

 もう1つの薄帯状鉄心材料の特性評価装置は、次世代のモーター用鉄心材料として期待される薄帯状材料に応力を加えた際の磁気特性を評価する装置だ。

圧縮応力時の磁気特性の違い 出典:NEDO

 モーターを回すための電磁石部分を構成する鉄心は、現在は厚み0.3〜0.6mmの電磁鋼板を積み上げる構造が主流となっている。だが、将来的にはこの鉄心部分に、損失が小さいアモルファス材やナノ結晶材と呼ばれる薄帯状材料が適用されると予想されている。ただ、鉄心部分はモーターの回転力を支えるために強く固定する必要があるが、保持する力を加えることで鉄心での損失が増加し、素材の特性が生かせない可能性がある。そのため、応力を加えても損失が低下しない材料を見いだすためにも、薄帯状材料に応力を加えた際の磁気特性を評価する装置が必要になっていた。

 両者は、髪の毛の太さよりも薄い約20μm厚の材料を折り曲げずに圧縮力を加える技術を新規に開発し、「磁気特性の低下を定量的に評価できるようになった」としている。

薄帯状鉄心材料特性評価装置 出典:NEDO

 NEDOとMagHEMは、「(開発した装置を用いて)エネルギーの損失が少ない高性能軟磁性材料の開発、さらにはこれらの新規磁性材料の性能を最大限に生かしてさらなる高効率を達成できるモーターの開発を行い、エネルギー損失を従来モーター比25%削減する高効率モーターの実現を目指す」としている。

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