(4)SOEMの構築
SOEMのデバッグ/トレース環境構築は次回にご説明致しますので、今回は、とにかくEtherCATのスレーブを動かしてみましょう。
(Step.1)ソースコードをダウンロードする
こちらから、バージョン1.3.0をダウンロードして、適当なディレクトリに展開してください。私は、ディスクトップに置きました。
(Step.2)Visual C++ 2010(無償版)をインストールする
こちらからダウンロードできます。どこにインストールするかは、何も考えずに「OK」ボタンを押し続けていました(Cドライブになると思います)。
(Step.3)SOEMを展開したディレクトリで、以下を実行する
make_libsoem_lib.bat "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\VC" x86
make_test_win32.bat "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\VC" x86
make_test_win32_all.bat "C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\VC" x86
「ユニコードにしろ」だのなんだのと、メッセージがやかましいですが、一応コンパイルできて、2つの実行ファイル、
test\win32\slaveinfo\slaveinfo.exe
test\win32\simple_test\simple_test.exe
が出来ているはずです。
もし、うまくコンパイルできなかった場合には、実際にCドライブのトップからディレクトリ名を調べて見てください。Windows7の32bitと64bitで若干ディレクトリの名称が変わっているようなので、実際のディレクトリ名に合わせてください。
(Step.4)slaveinfo.exeによる動作チェック
slaveinfo.exeは、イーサネットに繋っているEtherCATスレーブの情報をかき集めてきて、それを表示するツールです。マスタの命令に応じて、EtherCATスレーブが、それぞれの持っているROM(EPPROM)に書き込まれた情報を、マスタに差し出すことで実現されます。
cd test\win32\slaveinfo
として、
slaveinfo.exe
と、打ち込むと、「NICの情報がないよー、この中から選んで付けて」と言ってきますので、
先程Wiresharkで調べたNICの情報を添付します。
このようにスレーブの構成情報が表示されます。この情報の読み方は、次回御説明致します(とても重要です)。
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