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FTF(Freescale Technology Forum)とは何かフリースケール技術フォーラム(FTF)レポート(1)(2/4 ページ)

» 2015年06月26日 14時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

今年が「最後のFTF」になる可能性

 テキサス州オースチンはFreescaleの本社所在地であり、過去にFTFが開催されたこともあった。ここ最近はテキサス州のサンアントニオやダラスなどが選ばれており、また過去にはフロリダ洲のオーランドで複数回、開催されたこともあった。本社所在地であるオースチンにFTFが戻ってきたのは久しぶりのことだ。

 既にご存知の方が少なくないと思うが、2015年3月2日(米国時間)にFreescale Semiconductorはオランダの半導体ベンダーNXP Semiconductorに吸収合併されることを発表した*)。合併作業は2015年末までには完了する予定である。合併後の企業は、名称としてはNXPだけとなる。Freescaleという名前の子会社が残る訳ではない。このため、「FTF(Freescale Technology Forum)」とう名称の開発者向けイベントが統合後に開催される可能性はあまりない。今回のFTFが「最後のFTF」となる可能性は高い。

*)関連記事1:NXPがフリースケールを118億ドルで買収
  関連記事2:NXP CEOに聞く“フリースケール買収の舞台裏”

 米国以外でも、今年にFTFが予定されているのはブラジル(9月15日に1日イベントとして開催予定)だけである。昨年(2014年)には日本でもFTFが開催された。今年は日本でFTFを開催する予定はない。

 一方でNXP Semiconductorはというと、少なくとも日本と米国では、一般のエンジニアが参加可能な開発者イベントを開催してきた形跡がない。FTFのような日本のエンジニアにとって重要なイベントは、できるならば続けていってほしい。2016年以降に(仮称)「NXP Technology Forum(NTF)」の開催を望むのは、自分だけではないだろう。

技術講演、キーノート講演、展示会の概要

 話題を今年のFTFに戻そう。技術講演トラックは6月22日(月曜日)の午後から6月25日(木曜日)の午前まで、8本のテーマに分かれて昼から夕方に開催される。テーマは以下の通りである。

  1. 自動車とコネクテッド・カー
  2. 設計、ソフトウェアとサービス
  3. ヘルスケアとウエアラブル
  4. インサイトとイノベーション
  5. スマートシティ
  6. スマートホームとビルディング
  7. スマートインダストリ
  8. スマートネットワーク

 キーノート講演は6月23日(火曜日)の午前と6月24日(水曜日)の午前に1件ずつある。22日午前のキーノート講演は、主催者によるオープニングセッションを兼ねる。Freescaleの社長兼CEOを務めるGregg Lowe氏が登壇する。23日午前のキーノートはゲストセッションであり、Appleの創業者の1人であるSteve Wozniak氏が講演する。

 展示会(FTFでは「テクノロジーラボ」と呼称)は、6月22日の夕方から、25日の午前まで、時間を決めてオープンされる(オープン時間以外は会期中でも入場できない)。250点を超える製品や開発品などが出品される。

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