ルネサス、Audiの戦略的パートナーに：企業動向

[竹本達哉，EE Times Japan]

国内半導体メーカー初

　ルネサス エレクトロニクスは2015年7月13日、ドイツの自動車メーカーAudi（アウディ）の戦略的パートナーに選定されたと発表した。

　Audiは、自動車における半導体技術の役割が拡大するなかで、半導体メーカーとの戦略的連携プログラム「Progressive SemiConductor Program」（PSCP）を設立。これまでに、STMicroelectronics、NXP Semiconductors、Analog Devicesなどのメーカーとの戦略的パートナーシップ締結を発表してきた。

　PSCPでの、日本の半導体メーカーとのパートナー関係締結は、ルネサスが初めて。両社は、従来のパワートレイン、シャーシ、ボディ、セーフティなどの車載制御分野の他、車載情報システムや運転支援システム、将来の自動運転システムや、クラウドとつながるコネクテッドカー、EVなどの新しい分野で協力を行っていく。

Audiの電気/電子開発部門のトップであるRicky Hudi氏（右）とルネサス執行役員常務で車載向け事業を統括する大村隆司氏 出典：ルネサス エレクトロニクス

先端プロセス採用フラッシュマイコンに期待感

　Audiの電気/電子開発部門のトップであるRicky Hudi氏はリリースの中で、「ルネサスは、他社に先駆けて車載用の28nmプロセス技術やMONOSフラッシュ技術を開発し、半導体業界における主要かつ先進的なリーダー企業。私は、このように先進的で、かつ品質をとても大事にするルネサスを信頼できるパートナーとしてPSCPに迎えることができ、うれしく思う」と、ルネサスの車載向けフラッシュマイコンへの期待感を寄せている。