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ASMLがEUVリソグラフィ開発の最新状況を公表(4)〜次期主力機「NXE:3350B」の概要SEMICON West 2015リポート(7)(2/2 ページ)

» 2015年09月01日 09時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]
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0.6nmと低い線幅ばらつきを16nm幅の直線パターンで得る

 Lercel氏の講演では、「NXE:3350B」を評価した結果も示された。光学系ではレンズの波面収差とNCE(Non Correctable Error)がともに、NXE:3100に比べて減少した。言い換えると、光学系の解像力が向上した。

photo 光学収差の比較。左は波面収差、右はNCE(Non Correctable Error)。いずれも現行主力機の「NXE:3300B」に比べ、次期主力機の「NXE:3350B」が減少している(クリックで拡大)

 実際、解像力の測定でも基本的な直線パターンとはいえ、かなり良好な結果を出している。ウエハー全面でのCDUは0.6nmと低い。露光領域でのCDUになるとさらに低く、0.4nmを得ている。16nm幅のち密な直線パターンと、20nm幅の孤立した直線パターンを露光した結果である。

 また装置間の重ね合わせ誤差(MMO)は、実験では2.9nmの誤差が出ていた。製品仕様には届かないものの、まだ改良の余地はある。

photo 「NXE:3350B」による露光実験の結果。ウエハー全面に対するCDU(Critical Dimension Uniformity)は0.6nmと低い(クリックで拡大)
photo 「NXE:3350B」とArF露光装置との重ね合わせ誤差(MMO)の実験結果。2.9nmとまだ製品仕様の2.5nmには達していないものの、改良の余地はある(クリックで拡大)

 講演者のLercel氏はこの他、NXE:3300BやNXE:3350Bなどを含む「NXE:33x0」シリーズの開発ロードマップをスライドで見せていた。2014年は光源出力が80Wで生産性が500枚/日(24時間)であったのを、2016年には光源出力を250W、生産性を1500枚/日に向上させるという。かなり強気な目標である。

photo 「NXE:33x0」シリーズの開発ロードマップ(クリックで拡大)
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