Lercel氏の講演では、「NXE:3350B」を評価した結果も示された。光学系ではレンズの波面収差とNCE(Non Correctable Error)がともに、NXE:3100に比べて減少した。言い換えると、光学系の解像力が向上した。
光学収差の比較。左は波面収差、右はNCE(Non Correctable Error)。いずれも現行主力機の「NXE:3300B」に比べ、次期主力機の「NXE:3350B」が減少している(クリックで拡大)実際、解像力の測定でも基本的な直線パターンとはいえ、かなり良好な結果を出している。ウエハー全面でのCDUは0.6nmと低い。露光領域でのCDUになるとさらに低く、0.4nmを得ている。16nm幅のち密な直線パターンと、20nm幅の孤立した直線パターンを露光した結果である。
また装置間の重ね合わせ誤差(MMO)は、実験では2.9nmの誤差が出ていた。製品仕様には届かないものの、まだ改良の余地はある。
講演者のLercel氏はこの他、NXE:3300BやNXE:3350Bなどを含む「NXE:33x0」シリーズの開発ロードマップをスライドで見せていた。2014年は光源出力が80Wで生産性が500枚/日(24時間)であったのを、2016年には光源出力を250W、生産性を1500枚/日に向上させるという。かなり強気な目標である。
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