ロンドン近郊に本社を置くDialogは、International Microelectronic Productsのヨーロッパ事業部門として1981年に設立された。同事業部門は自動車メーカーのDaimler-Benz(現Daimler)によって買収された後にスピンアウトされ、1999年にはドイツ フランクフルト証券取引所で上場された。
一方、1984年に設立されたAtmelは、収益の約70%をスマートウォッチ、フィットネス機器、Arduinoサーキットボードに用いられるマイコンから得ている。また、Atmelはスマートフォンやタブレット端末のセンサーやタッチスクリーンの管理に役立つチップも販売している。
Bagherli氏はAtmelがIoTアプリケーションにセキュリティを提供する技術も開発したと指摘した上で、「それはIoTにとって非常に重要な要素である」と述べた。
Dialogによると、合併後の年間売上高は27億米ドルになる見込みだという。Atmelはチップの一部を製造するための工場を運営しているため、買収元のDialogよりも多い5000人の従業員を有している(Dialogの従業員数は1500人)。これまでDialogはチップ製造を全て外部に委託してきた。
Dialogは買収によって2年以内に1億5000万米ドルの年間コストを削減できるようになると見込んでいる。同社は既存の現金と新たな負債および株式を買収資金とする計画だ。両社の取締役は既に買収を承認しており、2016年1〜3月には取引が完了する見込みである。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.