サンディスクは、1991年に「世界初」(同社)のフラッシュベースのSSDを出荷し、25年以上にわたってSSDの開発を進めている。2015年米国市場におけるSSDではシェア2位、日本市場におけるSSDでは、2015年下半期でシェア1位を獲得しているという。
フラッシュメモリは、開発/生産から最終製品の販売まで一貫して行う垂直統合型の体制をとっている。NAND フラッシュメモリは、東芝との合弁会社により「四日市工場」(三重県四日市市)で生産。Wilams氏は、「当社が高性能な製品を提供できるのは、日本製NAND フラッシュメモリの品質が高いことが挙げられる」と語る。また、メモリセルを縦方向に積層する3次元NANDフラッシュ(3D NAND)メモリの開発も行っており、2016年中には3D NANDメモリを使用した製品を提供する予定としている。
サンディスクの今回発表した製品で、外付けストレージ市場への参入を進めるという。2015年の外付けHDD市場規模は、約5500万台。同年の外付けSSD市場規模は、27万6000台である。2015年の外付けSSD市場規模は前年比で見ると約136%増で、2018年には350万台まで拡大すると予測するが、外付けHDD市場規模には及ばない数字だ。
サンディスクは、HDDに対するSSDの優位性として「スピード」「耐久性」「ポータビリティー」を挙げる。「現状の外付けSSD市場規模は小さい。拡大するためにも、プロのカメラマンやクリエイターとコミュニケーションを図って製品開発を進め、外付けSSDがスピード、耐久性、ポータビリティーにおいて、新しく優れた製品だということを多くの人に知ってもらうことが大事である」(Wilams氏)とした。
サンディスクは、2015年10月21日に発表した米Western DigitalによるSanDiskの買収による影響について、「Western Digitalとの最終的な契約は2016年7〜9月に終わる予定であり、現状は別会社なので今までと変わらない。東芝との3D NANDの開発を進めるジョイントベンチャーに関しては、買収完了後も継続する予定だ」と語った*)。
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