セイコーエプソンは、水晶振動子と無線送信ICを一体化した近距離無線用送信モジュール「SR3225SAA」を開発した。RF回路の設計工数及び調整作業を削減することが可能となる。
セイコーエプソンは2016年3月、水晶振動子と無線送信ICを一体化した近距離無線用送信モジュール「SR3225SAA」を開発した。2016年4月より量産を始める。
SR3225SAAは、独自のQMEMS技術を用いて製造する小型の水晶振動子と、無線送信ICを組み合わせてワンパッケージに集積した製品。外形寸法は3.2×2.5×1.0mmと極めて小さく、水晶発振器周波数の初期偏差は±2ppmと高精度である。
特定周波数のクロック信号をベースに、任意の出力周波数を作り出す「Fractional-N PPLシンセサイザー」を搭載した。搬送波周波数は300〜465MHzあるいは600〜930MHzの範囲から任意に設定/変更することができる。定格出力電力(315MHz時)は、−15〜11dBmである。
変調方式は、振幅偏移変調(ASK)、オンオフ変調(OOK)、及び周波数偏移変調(FSK)に対応している。また、送信帯域を制限するためのSoft-ASKやSoft-FSK機能も搭載した。この他、動作電圧は1.8〜3.6V、動作温度範囲は−40〜85℃、パワーダウン時の消費電流は20nAである。
SR3225SAAは、リモートキーレスエントリーシステムやパッシブエントリーシステム、近距離無線通信用送信機、車庫のシャッター開閉装置、無線タグ用送信機などの用途に向ける。
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