SiCパワー半導体の市場については、「シリコンに比べればまだ小さい市場ではあるが、全体的に堅調に伸びているとみている。ただし、用途によってSiCパワー半導体の導入に対する姿勢がかなり異なる。例えば太陽光発電システムの分野では、SiCを早い段階から採用しているので“慣れ親しんでいる”。一方でモーター駆動の分野は非常に保守的だ。このような分野では、SiCの採用にはもう少しかかるだろう」と述べている。
なお、次世代パワー半導体としてはもともとSiCに注力していたInfineonだが、GaNに強みを持っていたInternational Rectifier(IR)を2015年1月に買収したことで、SiCからGaNまでを提供するメーカーとなった。

 左=InfineonでSiCシニアディレクターを務めるPeter Friedrichs氏/右=「CoolSiC」の“Cool”を強調すべく、パワーデバイスを閉じ込めた氷(本物です)も披露(クリックで拡大)
左=InfineonでSiCシニアディレクターを務めるPeter Friedrichs氏/右=「CoolSiC」の“Cool”を強調すべく、パワーデバイスを閉じ込めた氷(本物です)も披露(クリックで拡大)〔取材協力:Mesago PCIM〕
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