「RISC-V」コアが、中国での展開加速やAIアプリケーションでの採用で、予想を上回る成長を遂げているという。NVIDIAも、同社のプラットフォーム「CUDA」がRISC-Vアーキテクチャに対応することを発表した。
「Armに続くナンバー2のプロセッサアーキテクチャであるRISC-Vは、AI設計と中国展開において、予想を上回る成長を遂げている」――。これは、2025年10月22〜23日(米国時間)に米国カリフォルニア州サンタクララで開催された「RISC-V Summit」において明らかになった、主要なトレンドの1つだ。
2024年10月に承認されたRVA23も注目を浴びていた。このRVA23は、RISC-Vエコシステムを推進するための大規模投資の1つであり、ソフトウェアやツール、各種機能を統合して、RISC-Vアーキテクチャがフリーかつオープンなスペースで進化できるようサポートするという。今回のRISC-V Summitでは、コミュニティーがRVA23について理解していく中で、RISC-Vの思想的指導者たちが、エコシステム開発の目的について説明した。次の主要なエコシステムのリリースは、数年先になるとみられる。
しかしイベントでは、中国のけん引力とAI分野のマインドシェアが、最も大きなインパクトを与えた。市場調査会社The SHD GroupのASIC/SoC/IP部門担当主席アナリストであるRichard Wawrzyniak氏は、同社が中国からデータを受け取った後に、RISC-Vに関する予測を見直す必要に迫られた理由について説明した。同氏は米国EE Timesの取材に対し、「中国での台頭は、主に自動車業界によるものだ。同業界では、低コストのソリューションを模索しており、部品数を減らしてBOMコストを削減しようとしている」と述べる。
RISC-V InternationalのCEOであるAndrea Gallo氏は「自動車業界は、30年間にわたる演算能力の不足を、5年間で取り戻そうとしている」と述べる。Andes Technologyのプレジデント兼CTO(最高技術責任者)であるCharlie Su氏は、RISC-Vが自動車分野で高い評判を得ているもう1つの重要な要因として「われわれはこれまで自動車分野において、非常に厳密な方法を適用してきた」と指摘する。
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