厳しい環境下にあるデバイス事業については、「(ゲーム・ネット事業、映像・音楽事業に並ぶ)3つの成長けん引領域の1つとしての位置付けは変えない」と明言し、イメージセンサーを中心に積極的な開発投資を継続する。イメージセンサーの主力用途であるスマートフォンの成長鈍化への対応としては、「環境変化への対応“スピード”と強みのある領域への“フォーカス”を重視する」とし、スマートフォン向け拡販と並行して、新規用途の開拓を進める。
新規用途としては、「まず、監視カメラ用途、そしてそれに続いてFA、ドローンなども含むIoT(モノのインターネット)、車載用途などを期待している」とした。中でも大きな需要が期待されている車載用途向けについては「本格的に事業として立ち上げるには相応の時間を要するものの、将来的な成長を期待している領域で、研究開発投資を積極的に行っている」とした。
また2018年度以降の将来に向けた新たな成長への取り組みについても平井氏は言及。「ユーザーに感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続けるというミッションのもと、今後もエレクトロニクス、エンタテインメント、金融の3つの事業領域を柱とし、それぞれを進化させ、新たな事業機会を創出することで成長を目指す。強みであるた映像・音響技術、センサー、メカトロニクスなどの技術を、人工知能(AI)・ロボティクス・通信などと組み合わせ、生活空間のあらゆる“ラスト・ワン・インチ”で、新しい提案を行う」と語った。
なお、熊本テクノロジーセンターの復旧状況について平井氏は、「復旧作業着手後は、順調で現在、多くの工程で稼働を再開している」とし、2016年8月末にはCMOSイメージセンサーのウエハー投入ベースで完全復旧する見通しであることを明かした。
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