IoTの裾野を広げる無線センサー開発キット : 購入すればIoTをすぐ体験できる (2/2 ページ)
Thunderboard Reactの価格は、29米ドル(現状の国内販売価格は約3800円[税別])に抑えた。さらに、海外で愛好家の多い“パインウッドダービーカー”を同梱したキットも販売(価格は59米ドル)している。
Thunderboard Reactを搭載した“スマート”パインウッドダービーカー。専用のアプリもあり、スピードやタイヤの回転数、車体の傾き具合などがリアルタイムで取得できる (クリックで拡大)
傾斜を利用して走らせるパインウッドダービーカーの中に、Thunderboard Reactボードを装着し、ホールセンサーでタイヤの回転数や、モーションセンサーで車体のバランスなどのデータを取得でき、“より走るパインウッドダービーカー”の製作を手助けする。
「Thunderboard Reactは、ホビーユーザーもターゲットであり、パインウッドダービーカー付きセットはその一例」(水谷氏)と、これまでシリコンラボがあまりターゲットとしなかった層へのアプローチも行う。
Thunderboard Reactとスターターボードをつなげた様子(左)と、Thunderboard Reactをパインウッドダービーカーのシャシーに実装したところ(右)。Thunderboard Reactは別売りのスターターボードを接続することで開発環境と接続できソフトウェアの書き換えなどが行える (クリックで拡大)
「もちろん、本格的にThunderboard ReactをベースにIoT端末開発が行えるよう回路図やソフトウェア開発環境も用意している。Thunderboard Reactをきっかけに、BGM111やBlue Geckoの販売数が増えることが目的ではあるが、1人でも多くの人が、IoTやGeckoに親しみを感じてもらえれば。今後もThunderboard ReactのようなIoTの入り口となる製品を開発、販売し、IoTの裾野を広げていく」(深田氏)としている。
IoTデバイス設計を簡素化、マルチプロトコルSoC
シリコン・ラボラトリーズは、IoTデバイス向けにマルチプロトコルSoC「Wireless Gecko」ポートフォリオを発表した。実運用に近いThreadやZigBee、Bluetooth Low Energyなどのソフトウェアスタックと統合開発環境を組み合わせることで、IoTデバイスの設計を簡素化するという。
シリコンラボ初代CMOが語る“IoT時代の戦略”
シリコン・ラボラトリーズで初となる最高マーケティング責任者(CMO)に2014年4月に就任したMichele Grieshaber氏が来日し、EE Times Japanのインタビューに応じた。同社の強みである“コネクテッド”、“ローパワー”に関する技術を生かし、IoT(モノのインターネット)市場へ向けたさまざまな製品を提供していくという。
IoTやビーコン向け無線SoC、システム設計者はアプリ開発に専念
ノルディック・セミコンダクターは、「Bluetooth Low Energy(BLE)」や「ANT」などマルチプロトコルに対応する無線用SoC「nRF51シリーズ」を中心として、IoTやビーコン、センサーネットワークへの応用などを「ワイヤレスジャパン2014」で提案した。
IoTを支える無線センサー端末の「完全体」を米国ミシガン大学が試作
無線センサーネットワークは、IoT(モノのインターネット)を支える基盤技術の1つだ。“IoT向け”という点を考慮すると、無線センサー端末の「完全体」というのは、外部からの充電が不要で、設置箇所に半永久的に放置できるものになるだろう。その「完全体」に近い端末を、米国のミシガン大学が試作している。
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