回路/機能を集積しやすいMEMSの特長を生かし、0.2ピコ秒/mvの電源ノイズ除去機能やI2CないしSPIで少量の周波数をデジタル制御できる機能を備え、外付けのLDOやDACが不要だ。
価格については非公表だが「外付け部品が不要であり、水晶に比べて、システムレベルでのコスト低減が見込める。何より、温度変化や振動に強いなどこれまでの水晶では不可能だったことをElite Platformは実現しており、価格面以外の競争力で十分に市場に浸透できる」とSevalia氏は語る。
Elite Platformは、Stratum3規格のコア/エッジネットワーク用Super-TCXOであるSiT5356、SiT5357の他、車載/工業用途のGNSS(衛星測位システム)用のSuper-TCXO(周波数安定性±0.5ppm)や、12kHzから20MHzの範囲でのRMSフェーズジッタが0.23ピコ秒の超低ジッタ差動入力SPXO品(周波数安定性±10ppm)、高温度高信頼性差動出力VCXO品をラインアップする。このうち、超低ジッタ差動入力SPXO品と高温度高信頼性差動出力VCXO品は、既にエンジニアサンプルを提供済み。Super-TCXOについては、2017年上半期のサンプル出荷を予定している。Super-TCXOはいずれも6.0×4.9mmサイズのSOIC-8パッケージを採用し、SPXO/VCXOについては、3.2×2.5mmサイズQFNパッケージと7.0×5.2mmサイズQFNパッケージの2種がある。
Sevalia氏は、「MEMS発振器は、ここ10年間で目覚ましい進化を遂げた。周波数安定性は10年前、±25ppm程度だったが、Elite Platformにより±0.1ppmに達した。ジッタも、10年前の175ピコ秒から0.23ピコ秒と800倍も改善された。まだまだMEMSは進化の途上であり、MEMSが水晶を置き換えられる領域はさらに広がっていく」とした。
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