Smart Industry市場では「インダストリー4.0に代表されるように世界各地で工場のスマート化に向けた活動が起こっており、今後、工場はスマート化されるという方向にある」とする。そうした中でSTが特に注目するのは、モーター駆動/制御、故障予知の領域だ。
モーター駆動/制御領域には、アナログのモーター駆動回路とデジタルのマイコン「STM32ファミリ」をワンパッケージ化したデジタルソリューションを2017年に投入するなど、マイコンとアナログ半導体技術を統合したソリューション提案を強化中だ。
故障予知などの領域は「当然、センサーが重要な役割を果たすのだが、既存の設備を通信に対応させることも重要」と着目し、無線/有線通信用ICの開発、拡販に注力する。「工場設備の有線通信規格の1つとして普及が有力視されるIO-Link用トランシーバーICを核にしたソリューションも整っており、引き合いが増えている状況」と期待を示す。
Vigna氏は「Smart Home&City、Smart Things、Smart Industryの3市場で必要とされる構成要素の大部分をSTはカバーできている。IoT領域は用途を問わず、さまざまな規格が乱立し、標準化されていない状況にある。こうした状況は、われわれSTにとってはチャンスと捉えている。われわれの幅広い製品群から、顧客に選択いただき業界標準となるIoTシステムを構築してもらえると思う」と語っている。
また日本市場についてVigna氏は「新しい技術にいち早く取り組む市場であり、世界の最先端を走る日本の顧客とパートナーシップを組むことが重要だと考えている。実際、われわれは、日本の先進的な顧客パートナーとともに、MEMSセンサービジネスを立ち上げた実績がある。MEMSセンサーと同じように、日本からビジネスを拡大できると考えている」としている。
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