車載電装システム市場、2025年に35兆円規模へ:電動化や自動運転関連がけん引(2/2 ページ)
この他に、デバイス&コンポーネンツの世界市場も調査した。合計で2017年見込みは8兆6795億円。2025年は16兆4536億円と予測した。このうち、センサーモジュール/アクチュエーター市場は、2017年見込みで4兆7943億円。これに対して2025年は7兆3599億円と予測した。電動化や自動運転に向けたシステムの搭載により、小型モーターやセンサー素子の需要が増加する。
表示/入力系デバイス市場は、2017年見込みの1兆3735億円に対して、2025年は2兆1134億円と予測した。HV/PHV/EV/FCV/環境対策関連デバイス市場は、伸び率も高い。2017年見込みは2兆5116億円。これに対して2025年は、6兆9803億円と予測した。二次電池やモーター、モータージェネレーターなどの搭載が増えるとみている。
富士キメラ総研は、2017年10月〜2018年1月に専門調査員によるヒアリングおよび、関連文献やデータベースを活用して調査・分析を行った。調査は、パワートレイン系、HV/PHV/EV/FCV系、走行安全系、ボディー系、情報通信系の車載電装システム20品目と、情報機器3品目の世界市場を地域別に行った。さらに、これらを構成するデバイス&コンポーネンツ27品目についても市場を調査した。
- 車載向けカメラやイメージセンサーが需要けん引
光学機器・光学デバイス分野では、一般車両用ドライブレコーダーの世界市場が2022年に約5900億円へ、車載カメラモジュールが約4300億円規模に達する見通しだ。重大事故の増加や自動運転への対応などによって需要が拡大する。
- 先端材料市場、車載向けや5Gが需要を押し上げ
エレクトロニクス製品向け先端材料は、電動化や自動運転に向けた取り組みが本格化する車載システムや、5G(第5世代移動通信)、IoT(モノのインターネット)などによって、今後も市場拡大が続く見通しだ。
- ディスプレイ関連市場、2022年に15兆8368億円へ
ディスプレイ関連市場は、高精細TVやスマートフォンなどにおいて、今後は有機ELディスプレイ(OLED)の採用が増え、市場が本格的に拡大する見通しである。
- PCB市場は堅調に成長、スマホ向けに新技術も
富士キメラ総研は、2017年4〜7月にかけてプリント配線板(PCB)やパッケージ、実装関連装置の市場を調査し、その結果をまとめた報告書を発表した。これらの市場のけん引役はスマートフォンで、特に高密度実装が求められるハイエンドスマートフォン向けに、新しいPCBやパッケージング技術が登場していて、今後、成長すると期待されている。
- パワー半導体市場、2030年に4兆6000億円台へ
富士経済は、2030年までのパワー半導体市場を予測した。SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)パワー半導体は、情報通信機器分野を中心に引き続き需要が拡大する。これに加え今後は、エネルギー分野や自動車・電装システム分野での伸びが期待される。
- イスラエル企業11社、自動運転向け技術を披露
「第1回 自動運転EXPO」(2018年1月17〜19日、東京ビッグサイト)に設立されたイスラエルパビリオンでは、自動運転関連の技術を手掛けるイスラエル企業11社が出展し、製品のデモを行った。その中から3社を紹介する。
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