北陸先端科学技術大学院大学の准教授、Ho Anh Van氏らのグループは、ロボットアームなどに向け、カメラを利用した触覚センサー技術を紹介していた。同グループが開発した触覚センサーは、アクリルパイプがシリコン膜で覆われた細長い構造をしており、両端に内蔵された2個のステレオカメラが、シリコン膜の内部に並ぶ直径6mmのマーカーの画像データを取得することで、接触状態や圧力の推定が可能だという。
カメラとマーカーの組み合わせで構成することで、従来のシステムのようなセンサーの断線といった心配もいらず、比較的安価に導入が可能だとしている。現在、読み取れる変形量は内向きに10〜15mm程度といい、今後機械学習も取り入れることで、高精度化を進めていく方針だ。
岩手大学理工学部准教授、大坊真洋氏らのグループが開発する「磁界ではなくベクトルポテンシャルだけを発生するコイル」の展示も行われた。これは、ソレノイドコイルをさらに円筒に巻いた2重コイルを用いた独自の技術で、磁場を発生することなく直線のベクトルポテンシャルを発生することができるという。
この技術を使うことで、磁気シールドなども透過して信号を伝送ができることから、今後開発を進め、非破壊検査や水中での通信など幅広い分野への応用を期待しているという。
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