ロームとSTMicroelectronics(以下、ST)は2020年1月15日、ローム傘下のSiCrystalがSTに対して数年にわたり、SiC(炭化ケイ素)ウエハーを供給する契約に合意したと発表した。
ロームとSTMicroelectronics(以下、ST)は2020年1月15日、ローム傘下のSiCrystalがSTに対して数年にわたり、SiC(炭化ケイ素)ウエハーを供給する契約に合意したと発表した。
契約内容は、今後数年間にわたって、SiCrystalが製造する直径サイズ150mmのSiCウエハーをSTに対し、供給するもの。供給規模は、合計1億2000万米ドルを超えるという。
SiCrystalは、2009年にロームがSiCrystal株の74.5%を取得し、ロームグループ入りしたSiCウエハーメーカー。ロームによると、SiCウエハーの生産量で欧州1位のシェアを持つという。
STMicroelectronicsはSiCウエハーの確保に向けて積極的な動きを見せている。写真は、2020年1月15〜17日の会期で開催されている展示会「オートモーティブワールド」の同社ブースで展示されている150mmSiCウエハー (クリックで拡大)STの社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるJean-Marc Chery氏は「供給契約は、既に確保している外的生産能力、拡大を続けている内的生産能力に加えて締結された。STは今後数年間にわたって自動車および、産業機器市場の強い需要増に応えるため、必要なウエハー量とそのバランスを向上させられる」とコメント。STは、2019年にCree傘下のWolfspeedから総額2億5000万米ドル規模の150mm SiCウエハーの供給を受ける契約を締結。さらに同年12月にはスウェーデンに本社置くSiCウエハーメーカーであるNorstelを総額1億3750万米ドルで買収し、完全子会社化している(関連記事:STマイクロ、SiCウエハーメーカーNorstelの買収を完了)
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