「ソリューション回路」と呼ぶROHM Solution Simulator対応回路は「アプリケーション環境に近い回路」をコンセプトに設計され、ROHM Solution Simulator上では各種寄生成分を反映できる機能も搭載。「リンギングやアンダーシュートなどもより忠実に再現でき、実回路の振る舞いを簡単にすばやく確認することができる点も特長だ」(ローム)とする。
また、ROHM Solution Simulatorは、Mentor, a Siemens Businessのシミュレーションプラットフォーム「SystemVision Cloud」をベースに開発されており、SystemVision Cloudとの連携が可能。SystemVision Cloudのユーザーであれば、ROHM Solution Simulatorで実行したシミュレーションデータを自身のSystemVision Cloud環境に取り込み、より実使用に近い環境での検証も可能になる。
ソリューション回路の一部は、評価キット(=ソリューションEVK)として実ボードも販売。シミュレーション環境と実機環境を組み合わせたテスト検証環境も簡単に構築できるようになっている。
ロームでは今後も順次、ソリューション回路数および、対応製品数を増やしていく方針。2020年5月には、スイッチングレギュレーターIC使用回路17種、LEDドライバーIC使用回路を公開する予定。2020年度中には、オペアンプやコンパレーター、リセットICなどを含んだソリューション回路の提供も開始する計画。「将来的には、新製品を中心にローム製品の過半数をROHM Solution Simulator上で検証できるようにしていく」(ローム)としている。さらに、同社では、熱/ノイズ解析機能の搭載も検討している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.