小型で組み込み可能なToFカメラモジュール、日本ケミコン : 画角も最適化し、低コストに
日本ケミコンは「CEATEC 2022」(2022年10月18〜21日、幕張メッセ)で、ToF(Time of Flight)カメラモジュールを初出展した。赤外線を利用して距離測定を行える組み込み可能なモジュールで、外形寸法が35×24×8mmと小型なことが特長だ。
日本ケミコンは「CEATEC 2022」(2022年10月18〜21日、幕張メッセ)で、ToF(Time of Flight)カメラモジュールを初出展した。赤外線を利用して距離測定を行える組み込み可能なモジュールで、外形寸法が35×24×8mmと小型なことが特長だ。AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)などに容易に組み込むことができ、人や物体の検知などに活用できる。
日本ケミコンが出展した組み込み可能なToFカメラモジュール[クリックで拡大]
対応する解像度はQVGA(320×240ドット)で、出力インタフェースはMIPI CSI-2。画角は55度(水平)/40度(垂直)である。日本ケミコンの担当者は「当社が狙う用途では、この画角で十分。画角を広くするとサイズが大きくなってしまうので、まずは能力を上げ過ぎずに(=画角を広げ過ぎずに)小型に抑えることを優先した」と説明する。
ブースでは、ToFカメラモジュールの測距データから作成した画像や、モニターに触れずに画面を操作するデモを披露した。
左の写真の模型(腕と猫)をToFカメラモジュールで撮影し、測距データ(座標データ)を画像化した結果が、右の写真。カメラモジュールからの距離が近い部分は暖色、遠い部分は寒色で表示されている[クリックで拡大]
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ToFカメラモジュールで手の位置と距離を検知し、タッチレスでの画面操作に応用している
日本ケミコンの説明担当者は、「来場者は、当社のToFカメラモジュールがかなり小型であることに驚く」と述べる。「既存のToFカメラモジュールは、機器に組み込むのではなく、機器に取り付けて使用するタイプが主流だ。このタイプだと、サイズやコストの面で使いにくいという声もある。当社はもともとモジュール化が得意。そのため放熱設計にも強みを持つ。これらを生かして、小型で組み込み可能なToFカメラモジュールを開発できた」(同担当者)
ToFカメラモジュールのサンプル出荷は既に開始していて、量産開始は2023年3月を予定している。生産は、日本ケミコンの100%子会社であるケミコン長岡(新潟県長岡市)で行う。「ToFカメラの採用は今後、増えると見ており、当社にとっては新しいビジネス機会である」(同担当者)
高画素車載カメラモジュール初出展、日本ケミコン
日本ケミコンは、名古屋オートモーティブワールド2019(ポートメッセなごや/2019年9月18〜20日)で、車載、産業機器向けのカメラモジュールを展示している。今回、防水防じんのドライブレコーダー向け200万画素カメラモジュール「NCM20-**」を初めて参考出展。同社は、「近年、ドライブレコーダーが普及する中で高まる小型化、高画素化、そして筐体での供給にも対応できる」としている。
GaN+制御IC搭載チップ、ToF測距センサーなどを展示
STマイクロエレクトロニクス(以下、STマイクロ)は「TECHNO-FRONTIER 2022」(2022年7月20〜22日/東京ビッグサイト)で、GaNソリューションやToF(Time of Flight)センサー、ワイヤレス充電ソリューションなどの新製品を展示した。
ソニー、イメージセンサーのデモを公開(車載用)
ソニーセミコンダクタソリューションズは2022年6月17日、同社の厚木テクノロジーセンター(神奈川県厚木市)にてメディア向けイベントを開催し、同社が手掛ける各種センサーのデモを報道機関向けに公開した。ここでは、車載に向けたデモを紹介する。
50万画素のBSI素子を搭載したiToF測距センサー
STマイクロエレクトロニクスは、約50万画素の裏面照射型(BSI)ピクセルアレイを搭載したインダイレクトToF(iToF)測距センサー「VD55H1」を発表した。スマートフォンやAR/VR機器、民生用ロボットなどの用途に向ける。
SteraVision、可動部のない自動運転用LiDARを開発
SteraVisionは、可動部がない自動運転用の「ソリッドステートLiDAR」を開発した。LiDARによる物体検出と3Dカメラ画像を融合させ、自動運転車向け認識技術(パーセプションAI)と連動させることにより、人間の目のような機能を持った視覚システムを実現できるという。
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