Yoleは、「長い間、EEPROMやNORフラッシュなどの堅牢なソリューションに限られていたが、デジタルコックピットやADASのスマートセンサー、自動運転機能の浸透に伴い、状況は変化している」と言及。コックピット向けについては、中央集中型のデジタルコックピットの採用拡大により、「例えばDRAMはDDR2やDDR3LからLPDDR4(x)、あるいはGDDRxへと進化している他、関連するデータストレージの要件の増加により、より大容量かつ高速なNANDソリューションの採用も進行。より多くの設計でeMMCからUFSへと移行し、最高級モデルではPCIe SSDを採用する可能性もある」と説明している。
一方、ADASにおいてはフロントカメラやイメージングレーダー、LiDARなどの採用が進んでいることから、高密度NORフラッシュ(QSPIからxSPI)およびDRAM(DDR3LまたはLPDDR4)が必要とされているという。また、自動運転では、セントラルプロセッシングおよびAI(人工知能)の採用が必要となることから、「多くの設計でLPDDR4(x)またはDDR4を使用しているが、一部ではGDDRxが用いられており、将来的にはHBMが検討されるかもしれない」と説明。さらに、自動運転では大容量のコード/データの保存が必要となることから、eMMCやUFSデバイスの採用も求められている。Yoleは、「将来の自動運転車のイベントデータレコーダーは、非常に大きな密度と高速性を必要とすると予測されており、PCIe SSDの採用につながる可能性がある」と述べている。
なお、2021年の車載メモリ市場の約5%を占めるその他アプリケーション(パワートレイン、シャシー&セーフティ、ボディー&コンフォートなど)については、「最も多くの制約を必要とするため、主にEEPROMやNORフラッシュなどの堅牢なメモリ技術を使用している」としている。
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