SEMI(米国カリフォルニア)は2022年12月12日(現地時間)、エレクトロニクス製造/サプライチェーンの展示会「SEMICON Japan 2022」(会期:2022年12月14〜16日、会場:東京ビッグサイト)の開催に合わせて、世界半導体製造装置の2022年末市場予測を発表した。
SEMI(米国カリフォルニア)は2022年12月12日(現地時間)、エレクトロニクス製造/サプライチェーンの展示会「SEMICON Japan 2022」(会期:2022年12月14〜16日、会場:東京ビッグサイト)の開催に合わせて、世界半導体製造装置の2022年末市場予測を発表した。
同社の市場調査統計部門 アナリストのInna Skvortsova氏は「2022年末の半導体製造装置市場は1085億米ドルで、過去最高だった2021年の1025億米ドルを5.9%上回る新記録になった。2023年の半導体製造装置の販売額は前工程、後工程ともに縮小し912億米ドルとなる見込みだが、2024年には回復する」と述べた。また、半導体市場については「2022年については、調査会社各社の成長率の平均値は4%増だった。2023年は同じく平均で7%縮小すると予測されているが、Future Horizonは22%縮小と、大幅減を予想している」と説明した。
地域別では、中国、台湾、韓国が2022年の設備投資の上位3カ国にとどまる予想だ。2023年は中国が首位を維持するものの、2024年は台湾が首位になると予想されている。2022年の投資額は韓国以外の全地域で増加する見込みだが、2023年はほとんどの地域が減少に転じ、2024年には成長が回復すると予想している。
分野別の販売額では、ウエハーファブ装置分野は2022年に前年比8.3%成長して948億米ドルの過去最高額を記録した。2023年には16.8%減少し788億米ドルとなるが、2024年には17.2%増の924億米ドルへと回復する見込みだ。
ウエハーファブ装置の売上高の半分以上を占めるファウンドリーおよびロジック分野では、最先端ならびに成熟プロセスノードの双方での需要増により、2022年は前年比16%増の530億米ドルに達する見込みで、2023年には9%減少する予測だ。
メモリおよびストレージでは、企業および消費者の需要後退により、DRAM装置の販売額は2022年に10%減の143億米ドル、2023年に25%減の108億米ドルになると予想され、NAND装置は2022年に4%減の190億米ドル、2023年には36%減の122億米ドルとなる予想だ。
半導体テスト装置市場の販売額は、2021年に30%の堅調な伸びを記録したが、2022年には2.6ポイント減の76億米ドルになる予測だ。組み立ておよびパッケージング装置分野の販売額は2021年に87%増加したが、2022年には14.9%減の61億ドル、2023年には13.3%減の53億米ドルになる予想だ。後工程装置の設備投資額は2024年に回復する見込みで、テスト装置は15.8%増、組み立ておよびパッケージング装置は24.1%増加する見込みだ。
SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha氏は今後の市場動向について「記録的な件数(2021年は23件、2022年は33件)の半導体工場が新規で建設されたことによって、半導体製造装置の販売額は2年連続して1000億米ドルを超えた。さまざまな市場における新たなアプリケーションの出現により、半導体産業は10年で大きく成長することが予想される。半導体業界の長期的な見通しが堅調な中、半導体製造への投資の増加は、多様な新興アプリケーションによる持続的な成長の基盤を築くために不可欠だ」と述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.