2023年度第1四半期のウエハー投入量ベースの前工程稼働率は70%半ばで、「おおむね見込み通りだった」としている。2023年度第2四半期は、もう一段の生産調整により稼働率が若干減少する見込みという。なお稼働率も第2四半期で底を打ち、第3四半期には上がっていく見込みだ。
また、決算説明会では、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体開発に関し、ウエハー調達の方向性についての質問も上がった。柴田氏は、「状況がどんどん変わっていくので、私が言うことが変わらないとは言い切れないが」と前置きをしたうえで、「SiCブールのサプライヤーのベースはだいぶ増えてきていて、それなりの投資もなされている。SiCブール自体を自前でやるとは、現時点ではほぼ想定はしていない」と説明。「ウエハーのサブストレートの製造技術も現在はかなり初期段階でロスが多い。この製造方法が発展すれば、同じブールから取れるサブストレートの枚数も飛躍的に増加する。そうなった時にブールを自前で持つのがよいかはいろいろな見方がある。私たちはなくていいかなと見ている」とした。ただ、「エピタキシャル層の形成については、自前でできたほうがいいと思うので、内製化は考えていきたい」と語っていた。
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