このように想像(妄想?)を巡らせていた最中、Semiconductor Intelligenceが9月21日に、2023年の半導体メーカー売上高ランキング・トップ10の予測を発表した(図6)。すると……。
おお、NVIDIAが1位だ!
以下、2位がIntel、3位がSamsungとなっている。
ところが、Semiconductor Intelligenceは、やはりGartner方式でランキングを作成しており、ファウンドリーのTSMCが入っていない。冒頭でも述べたが、筆者は、この点が不満である。
そこで、Bloombergの記事『TSMC、23年売上高見通し下方修正−アリゾナ稼働は25年に延期』(2023年7月20日)の中の記載「米アップルやエヌビディアを主要顧客とするTSMCはことし(2023年)の売上高について、10%減少すると予想」を基に、2023年のTSMCの売上高を計算してみると758.8億米ドル×0.9=682.9億米ドルになった。
10%減少してもTSMCの売上高682.9億米ドルは、NVIDIAの529億米ドルの上を行く。従って、2023年の売上高ランキング予測は、1位TSMC、2位NVIDIA、3位Intel、4位Samsungとなるだろう。
ここで、主な半導体メーカーについて、2000年から2023年までの売上高推移をグラフにしてみた(図7)。2010年以降、Intel、Samsung、TSMCをビッグ3と呼ぶようになった。そのビッグ3が2017年以降、抜きつ抜かれつのバトルを行うようになり、2022年にTSMCが首位に躍り出た。
そして、2022年から2023年にかけて、NVIDIAが売上高を3.8倍に急拡大し、IntelとSamsungを抜き去ってTSMCに次ぐ2位に大躍進する(と予測されている)。このNVIDIAの驚異的な成長が続けば、TSMCを抜いて第1位になることも夢ではないかもしれない。
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