ソシオネクストは、2nm世代プロセスのマルチコアCPUチップレット開発で、ArmおよびTSMCと協業する。開発するチップレットは、大規模データセンター用サーバや5G/6Gインフラストラクチャ、DPU(データプロセシングユニット)、ネットワークエッジ市場に向け、2025年上期にもES品の供給を始める。
ソシオネクストは2023年10月、2nm世代プロセスのマルチコアCPUチップレット開発で、ArmおよびTSMCと協業することを発表した。開発するチップレットは、大規模データセンター用サーバや5G/6G(第5/第6世代移動通信)インフラストラクチャ、DPU(データプロセシングユニット)、ネットワークエッジなどの市場に向けて、2025年上期にもES(エンジニアリングサンプル)品の供給を始める。
新たに開発する32コアCPUチップレットは、TSMCの2nmプロセステクノロジーと、最先端のファウンドリープロセスで検証済みのコンピュート機能を提供する「Arm Neoverse Compute Subsystems(CSS)」技術を活用する。Arm Neoverse CSSには、NeoverseコアやCMNメッシュ、システムIP(Intellectual Property)をはじめ、開発コストを低減し、市場投入までの期間を短縮できる開発ツールなどが含まれる。
最先端のCPUチップレットPoC(概念実証)は、I/Oチップレットやアプリケーション専用の各種チップレットなどを、単一パッケージに実装して供給する。提供されるチップレットは、コスト効率が高く、パッケージレベルで高い性能を継続することが可能だという。
ソシオネクストの取締役執行役員常務でグローバル開発本部長を務める吉田久人氏は、「開発するチップレットは顧客のSoC設計を補完し、システムアーキテクチャの設計に新しい自由度をもたらす。これによりユーザーは、自社の製品ファミリーについて多様なプラットフォームを展開することが可能になる」とコメントした。
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