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車載用3nmプロセス採用SoCを26年に量産、ソシオネクストADAS/自動運転向けで

ソシオネクストが、TSMCの車載向け3nmプロセス「N3A」を採用したADASおよび自動運転向けカスタムSoC開発に着手した。2026年の量産開始を予定している。

» 2023年10月24日 13時30分 公開
[永山準EE Times Japan]

 ソシオネクストは2023年10月23日、TSMCの車載向け3nmプロセス「N3A」を採用したADAS(先進運転支援システム)および自動運転向けカスタムSoC(System on Chip)開発に着手したと発表した。2026年の量産開始を予定している。

 TSMCは2022年末に3nm世代プロセスの第1世代である「N3」の量産を開始。性能、消費電力、歩留まりを強化した派生プロセスである「N3E」についても、既に技術認定の合格および性能と歩留まりの目標を達成し、2023年第4四半期(10〜12月)に量産を開始する予定だ。N3Eは、5nm世代の「N5」と比べ、同じ電力で18%の速度向上、同じ速度で32%の電力削減が可能で、さらに約60%の論理ゲート密度向上も実現しているという。

 TSMCはその後も3nm世代プロセスファミリーの拡充を計画していて、車載用としては2024年に、N3Aプロセスの初期リリースである「N3AE(3nm Auto Early技術)」を開始し、その後、2026年にN3Aの量産を始める予定だ。

 ソシオネクストは、「次世代ADASや自動運転に求められる高いコンピューティング性能は、バッテリー寿命や走行距離の改善要求と競合する。このため、3nmプロセス技術によるPPA(電力、性能、面積)の改善は、将来の電気自動車(EV)向けSoC開発にとって重要な要素だ」と説明。N3Aプロセス技術と、機能安全規格ISO26262および車載品質/信頼性(AEC-Q100/IATF-16949準拠)をサポートしてきたソシオネクストの経験を組み合わせることで「自動車メーカーが求める、急速に進化する自動車電子システムの性能と安全性の要求に対応していく」としている。

 ソシオネクストは、車載グレード製品の量産を加速するため、N3AEプロセスでの設計を開始する予定で、2026年のN3A採用のADASおよび自動運転向けカスタムSoC量産開始を目指す。同社は、「TSMCとの早期からの密接な協業により、最先端のN3Aテクノロジーをベースとした高性能でエネルギー効率の高い車載向け製品を、最初に提供できるサプライヤーとなることを目指す」と述べている。

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