また、はんだ接合の場合、はんだの厚みが接合によってばらつくことが寿命のばらつきをもたらす。そこで、微小な金属球をはんだに混練することにより、はんだの厚みを均一にする工夫が実施されている。
パワーデバイスの動作温度上昇に伴う、もう1つの課題が「高熱伝導化」(高放熱化)である。放熱性を高める手段は主に3つある。1つは放熱面積の拡大だ。パワーデバイスの片面から放熱していた構造を、両面から放熱する構造に変える。原理的には熱抵抗が半分に下がる。
もう1つは、接合材料の変更である。従来使われてきた「高温はんだ」から、熱伝導率の高い焼結型接合材料に換える。焼結型材料は銀(Ag)が主流だがコストが高い。そこで銅(Cu)を使った焼結材料の提案がなされている。
3番目は、接合プロセスの改良である。Ag焼結材料で接合を薄くしたプロセス、リフローはんだ付けの雰囲気を真空あるいは減圧してはんだ接合部のボイド(空隙)を減らしたプロセス、リフローはんだ付けの雰囲気を水素あるいはギ酸に変えてフラックスを不要にしたはんだ付けプロセスなどがある。
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