たった2枚の画像で高度な判定、汎用外観検査AI : 現場に導入するコストや期間を削減
岐阜大学は、2枚の画像データだけでも高度な判定が可能な「汎用外観検査AI」を開発した。種類が異なる製品の検査も、1つのAIで行うことができる。このため、生産現場に導入するコストや期間を大幅に削減することが可能となる。
岐阜大学工学部の加藤邦人教授らは2023年12月、2枚の画像データだけでも高度な判定が可能な「汎用外観検査AI(人工知能)」を開発したと発表した。種類が異なる製品の検査も、1つのAIで行うことができる。このため、生産現場に導入するコストや期間を大幅に削減することが可能となる。
開発した汎用外観検査AIは、大量の外観検査画像とその説明文を学習している。少数の例から学習を行い、未知のデータに対して推論を行う手法「In-Context Learning(ICL)」技術を採用した。しかも、大規模言語モデル(自然言語認識)と画像認識モデルを持ったAI「大規模Vision and Languageモデル」を用いたことによって、「不良」と判定した理由を言語で出力することができる。
開発した汎用外観検査AIの応用例[クリックで拡大] 出所:岐阜大学
研究チームは、開発した汎用外観検査AIが特定用途で有効であることを確認している。今後はさらに、大量のデータを学習しモデルを改良するなどして検査の精度向上や、汎用性を高めていく計画である。
日欧連携で300GHz帯双方向リアルタイム伝送に成功
早稲田大学らによる国際共同研究グループは、世界初となる「300GHz帯双方向リアルタイム伝送」に成功した。テラヘルツ通信は、Beyond 5G/6Gシステムにおいて、基地局間を接続する方法の1つとして注目されている。
中温動作のSOFC向け新規電解質材料を1回で発見
九州大学と岐阜大学、宮崎大学らの研究グループは、新たに開発したAI(人工知能)モデルを活用し、中温動作の固体酸化物形燃料電池(SOFC)に用いる「新規プロトン伝導性電解質」を、わずか1回の実験で発見した。
生成AIの台頭で高まる「光電融合技術」への期待、NTTが意気込みを語る
半導体関連技術の総合展示会「SEMICON Japan 2023」にて、「日本半導体産業の発展に向けて 半導体を取り巻く先端開発」と題した講演が行われた。本稿ではその中から、NTTイノベーティブデバイス 本社 代表取締役副社長の富澤将人氏、経済産業省 商務情報政策局 情報産業課長の金指壽氏の講演内容を紹介する。
生成AIの世界需要、2030年に2110億ドルと予測
電子情報技術産業協会(JEITA)は、生成AIの世界需要額見通しを発表した。2030年の世界需要は2110億米ドルと予測され、2023年に比べ約20倍の規模となる。日本市場も1兆7774億円になるとみられ、現在と比べ15倍に拡大する。
クラウドベースのソフト開発環境、ルネサスが構築
ルネサス エレクトロニクスは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」技術を活用して、車載AIソフトウェアの開発や評価が行える開発環境「AI Workbench」を構築、2024年1月より限定プレビュー版の提供を始める。
汎用マイコンで画像認識を処理、STのエッジAIソリューション
STマイクロエレクトロニクスは「EdgeTech+ 2023」にて、汎用の32ビットマイコンで組み込みAI(人工知能)を実現するためのソリューションを展示した。組み込みAIソリューションは、同社が現在注力している分野だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.