2次側同期整流コントローラーIC、STが発表:ゲート駆動電圧5.5V/9Vに対応
STマイクロエレクトロニクスは、2次側同期整流コントローラーIC「SRK1004」シリーズを発表した。産業用電源やモバイル充電器、AC-DCアダプターなどの用途に向ける。
STマイクロエレクトロニクスは2024年2月、2次側同期整流コントローラーIC「SRK1004」シリーズを発表した。産業用電源やモバイル充電器、AC-DCアダプターなどの用途に向ける。
SRK1004シリーズの外観[クリックで拡大] 出所:ST
SRK1004シリーズは、4品種を用意した。5.5Vのゲート駆動電圧に対応し、ロジックレベルMOSFETやGaNトランジスタ向けの「SRK1004A」と「SRK1004B」、9Vのゲート駆動電圧に対応し、標準ゲート駆動信号向けMOSFETに適した「SRK1004C」と「SRK1004D」である。
電圧検出用の入力耐圧は最大190Vで、ハイサイドあるいはローサイド構成の回路に接続できる。非相補型のアクティブクランプや、共振および疑似共振(QR)フライバックトポロジーに適しているという。動作周波数は最大500kHzで、実装する磁性部品の小型化を可能にした。
動作電源電圧範囲は4〜36Vと広い。このため、さまざまな出力電圧からの給電が可能である。高速で動作する短絡検出回路も内蔵した。SRK1004シリーズは独自のSOIプロセスで製造。パッケージは外形寸法が2×2mmのDFN-6Lで供給する。
発表した4品種ともすでに量産中で、1000個購入時の単価は0.45米ドル。それぞれの評価ボード「EVLSRK1004A」「EVLSRK1004B」「EVLSRK1004C」「EVLSRK1004D」も用意しており、単価50米ドルで購入できる。
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