韓国とその技術分野の主役であるSamsungが、GAAに関する輸出規制の問題の中心的存在になるとみられるが、Bloombergの報道から、中国に対するHBM(広帯域幅メモリ)チップの輸出制限についても、初期段階の議論が一部行われていることが明らかになった。HBMチップの供給メーカー3社のうち2社が韓国メーカーであるため、韓国はもう一つの技術輸出紛争でも中心に置かれることになるだろう。
SamsungとSK hynixは現在、米国のメモリメーカーMicron Technologyと並び、これらのハイエンドメモリチップを製造している。こうしたチップは、AI(人工知能)プロセッサと組み合わせながら、AIアプリケーションにおいて重要な役割を担うと考えられている。HBMチップに対する新たな規制は、韓国のハイテク関連の輸出に大きな影響を与える可能性がある。
米国による中国企業への半導体技術輸出規制は、オランダのASMLを除き、ほとんどが米国の半導体メーカーに影響を及ぼしているが、現在、韓国がGAAおよびHBM技術に対する潜在的な規制の矢面に立たされているのだ。
Bloombergの報道が指摘するように、最終決定はまだ下っていない。しかし、こうした輸出規制、特にSamsungとSK hynixが市場の90%近くを占めるHBMチップに関する輸出規制について、韓国の技術/貿易当局がどのように対応するかは興味深い。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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