Infineonがパートナー企業に提供しているのは、「AURIX」をベースにTriCoreをRISC-Vコアに置き換え、既存のペリフェラルに接続した仮想プロトタイプで、コンパイラとデバッガーおよびコア機能を試すことができる。今後、オペレーティングシステム(OS)やBSW(Basic Software)、セキュリティコンポーネント、電源管理など機能を徐々に拡充していく予定で、将来の製品ファミリーの完全なデジタルツインへと進化し、顧客の開発期間と市場投入までの時間が短縮できるとしている。
InfineonのRISC-Vマイコンは、AURIXシリーズに加わり、エントリーレベルのマイコンから、現在の市場で使われている性能を超える高性能マイコンまで、幅広い車載アプリケーションを網羅する予定だ。ただ、SoC(System on Chip)まで手掛けることはなく、「あくまでマイコンにとどまる。ゾーンや特定のアプリケーションに向けたスケーラブルなプラットフォームとなるが、中央コンピュータ分野には進まない」としている。また、説明担当者は「RISC-Vマイコンは、既存のポートフォリオを補完するものになる」とも説明。「当社は既存マイコンの提供/開発も継続していく。そのうえで、われわれはこの分野のパイオニアとして、RISC-Vマイコンを発展させていく」としている。
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