SEMIが発表した半導体材料市場統計レポートによると、2024年の世界半導体材料市場は前年比3.8%増の675億米ドルだった。高性能コンピューティング(HPC)や高帯域幅メモリ(HBM)製造向けの先進材料の需要が増加したことが主な理由だ。
SEMIは2025年4月11日(米国時間)、半導体材料市場統計レポート(MMDS)を発表した。それによると、2024年の世界半導体材料市場は前年比3.8%増の675億米ドルだった。半導体市場全体の回復に加え、高性能コンピューティング(HPC)や広帯域メモリ(HBM)製造向けの先進材料の需要が増加したことが主な理由だ。
675億米ドルの内訳は、前工程材料が前年比3.3%増の429億米ドル、後工程材料が同4.7%増の246億米ドルだった。中でも大きく成長したのはCMP、フォトレジスト、フォトレジスト関連材料で、DRAMやNANDフラッシュメモリ、最先端ロジックICの製造プロセスの複雑化と工程増加によって2桁成長を記録した。
一方、シリコンウエハーは成熟分野を中心に業界の在庫調整が継続したことで需要が抑えられ、市場規模は前年比7.1%減少した。前年比で市場が縮小したのは、分野別ではシリコンウエハーとSOI(Silicon on Insulator)ウエハーだけだった。
地域別では、台湾での売上高が前年比7.2%増の201億米ドルで、15年連続で世界最大の消費地域となった。
2位は中国で前年比5.3%増で135億米ドル、3位は韓国で同0.8%増の105億米ドルだった。日本は前年比3.2%減の65億米ドルで5位。北米/欧州/日本/韓国/台湾/中国/その他地域のうち、前年比で市場が縮小したのは日本だけだった。
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